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業界ニュース バックナンバー


2008.07.01(火)更新
  • <出資法違反>税理士ら4人逮捕 愛知県警
     事業資金として法定利息を上回る高金利で2億円を貸し付け、利息1億6615万円を受け取ったとして、愛知県警生活経済課と半田署は6月27日までに、名古屋市瑞穂区の元貸金業「ライク」社長、馬渕辰也(31)と愛知県日進市岩藤町、税理士、石川大希(50)両容疑者ら4人を出資法違反容疑で逮捕した。
     ほかに逮捕されたのは名古屋市千種区今池5、会社役員、馬渕一昭(40)▽東京都港区芝3、同、松原明子(48)の各容疑者。
     調べでは、馬渕容疑者らは04年3月3日、東京都内の女性に、法定利息(1日当たり0.08%)の約4倍の高金利で2億円を貸し付けた疑い。石川容疑者は経理事務を通じ知り合った女性を馬渕容疑者に仲介した。
     女性は同年10月までに完済したが、利息は1日あたり0.35%で、法定利息分を1億2800万円上回る金額を返済していた。
     同社を巡り、名古屋国税局が昨年10月、計約1億4000万円の所得を隠しとして法人税法違反(脱税)容疑で同社と馬渕容疑者を名古屋地検に告発。また、財務省は昨年12月、税理士法違反で石川容疑者に対し1年間の業務停止処分にしていた。

  • NRI、新貸金法対応の利用者情報管理サービスをASPで提供
     野村総合研究所(NRI)は貸金法の改正に対応する利用者情報管理サービスを、ASP(ソフトウエアの期間貸し)形式で提供開始した。管理機関への情報の登録を正確かつ迅速に行うほか、将来の法改正にも対応する。価格は初期導入費用が1000万円から、利用料金が月額60万円程度から。2010年3月期に10億円の売り上げを目指す。
     新サービス「デイブレイク/PL」は、クレジットカード会社や消費者金融、信販会社など金融機関向けに提供していく。借り手の情報を扱う指定信用情報機関への加盟が義務づけられる新貸金業法に対応する。利用者は借り手の氏名や残高などの最新情報を入力するだけで、複数機関の仕様・要件に沿った情報登録が可能。
     従来は金融機関が基幹システムから登録していた情報機関への接続業務を分離できる。今後想定される制度変更への対応業務はNRI側が行う。

  • <詐欺未遂>拘置所から架空請求の手紙数十通 容疑の被告を逮捕 死亡記事を悪用か
     熊本県警は6月25日、拘置所から架空請求の封書を送り、現金をだまし取ろうとしたとして、福岡拘置所小倉拘置支所に拘置中の本籍・山口県下関市、無職、松下寛被告(36)=恐喝や詐欺罪などで起訴=を詐欺未遂の疑いで逮捕した。
     調べでは5月30日ごろ、死亡した熊本県水俣市の女性に対する架空の貸金を装い、同市に住む女性の夫(68)に「貴殿の細君は生前、百数十万円の債権があり、相続された方に返済の義務がある」などと書いた通告書を送り、現金をだまし取ろうとした疑い。通告書には、拘置所の住所のみ記した本人あてに現金書留で送るように書かれていたという。不審に思った男性が地元駐在所に相談して発覚した。
     ほかにも同様の内容の郵便を数十通送っているという。封書を送ったことは認めているが、詐欺目的は否認しているという。
     県警は新聞の死亡記事を見て、封書を郵送していた可能性があるとみている。

  • オークス再生計画 8社合意が条件
     貸金業法改正などの影響で、多額の債務超過に陥り、大手信販会社との資本提携で再建を目指している沖縄県内大手信販会社オークス(那覇市)の新里久社長は6月23日、琉球新報の取材に対し、「取引金融機関に支援合意を要請しており、7月上旬までに同意を得たい」と述べ、事業継続には債権者のメガバンク、地元金融機関計8社全体の合意が絶対条件との認識を示した。合意が得られない場合は、民事再生手続きの申請を行う方針だが、利息返還損失引当金などの負債が解消されないため、事業継続は難しい状況だ。
     貸金業の規制等に関する法律(貸金業法)では、貸金業者の最低純資産額を500万円以上と定めており、要件を満たせない場合は金融庁などから登録を抹消される。再生スキームでは、債務超過の170億円を債権カットで解消し、債務の株式化(DES)で計約40億円の増資を図る計画だが、取引機関に拒否された場合は、県内過去最高の負債額を抱えて倒産する可能性もある。
     金融庁の登録更新は11月で、更新のためには08年7月決算で債務超過を解消する必要がある。そのため、7月上旬までに各金融機関の合意を取り付け、中旬の臨時総会で承認を得て8月から再生計画をスタートさせたい考えだ。
     新里社長は「カード会員24万人、5000のETC(自動料金収受システム)利用者がおり、倒産は避けたい」とした上で「事業再生の道筋を付けるのが現在の責任。再生スキームへの合意が得られ次第、経営を降りたい」と話した。
     大阪証券取引所市場第一部上場の大手信販会社はオークスと「秘密保持契約」を交わしており、再生スキームの正式決定前に社名が公になった場合、スポンサー契約を解除する権利がある。
     資本提携で調整中の大手信販会社は琉球新報の取材に対し、「株価や株主に影響が出る可能性がある。決まっている事実ではないので、コメントできない」としている。

  • 年金担保に違法融資 神戸の業者ら逮捕
     ■「自動送金」で返済の疑いも 兵庫県警
     年金の振込口座の通帳などを預かり、年金を担保に高齢者に融資していたとして、兵庫県警組織犯罪対策課は6月13日、貸金業法違反(公的給付にかかる通帳保管)の疑いで神戸市須磨区の貸金業経営、金炳俊容疑者(46)ら3人を逮捕した。
     年金担保融資をめぐっては、年金受給者らを狙った貸金業者の違法融資の取り締まりを強化するため、昨年12月の貸金業法改正で、通帳などの預かりに続き、年金の振込口座から業者の口座へ自動送金させて返済することも禁止された。しかし、金容疑者らはこの返済方法を条件に融資していた疑いがあり、県警は改正法の全国初適用を視野に融資実態の全容解明を進める。
     調べでは、金容疑者らは神戸市内の男性(71)ら年金受給者3人に計約50万円を貸し付けていた4月中旬から5月下旬までの間、男性らから年金が振り込まれる口座の通帳などを預かった疑い。金容疑者は正規の貸金業登録をしているという。
     年金は偶数月の休日を除く15日に受給者の口座に振り込まれるが、金容疑者らは預かった通帳などを使って即日、利子や元本を引き出していたという。
     県警は金容疑者らが神戸市内の多数の年金受給者に対し、融資していることを確認。このうち、少なくとも数人については、自動送金による返済の契約を結んでいた可能性が高いとみており、この日同市中央区の事務所を家宅捜索し、裏付けを進めている。


2008.06.09(月)更新
  • 貸金業界の多重債務者が水面下で「ヤミ金」へ大量流入
    「1年前に比べて多重債務者は3割以上も減少しました」
     先月、金融庁は政府の「多重債務者対策本部有識者会議」に、このように報告した。約171万人と目されていた多重債務者が118万人と、53万人も減ったというのだ。堂下浩・東京情報大学准教授の調査によると、貸金業者大手7社の貸出残高も、確かにこの2年で2兆円近くも減少している。
     金融庁は、上限金利の引き下げや債務者1人当たりへの貸出総額を規制する「総量規制」の導入などを盛り込んだ法改正の成果だと胸を張るが、はたして多重債務者は本当に減ったのか――。
     貸金業界関係者は口を揃えて「単なる数字のまやかしだ」と主張する。
     第1に、金融庁は貸金業者が顧客情報を集約している「全国信用情報センター連合会(全情連)」のデータを基に多重債務者数を割り出している。
     ところが、貸金業法改正で商売が成り立たなくなったため、サービサーに債権を譲渡して廃業したり、全情連を退会してヤミ金化する小規模貸金業者が続出。全情連の加盟社数そのものが、この1年で約2000社から1500社に減ってしまった。つまり、全情連データに反映されないかたちで融資を受けている債務者が増えているということだ。
     加えて、大手貸金業者の貸出残高が2兆円も減ったことにも訳がある。要は、大手貸金業者が融資を絞ったため、「商店主などの零細事業者を中心に、ヤミ金に手を出す人が増えている」(東京・神田の貸金業者)。
     最近のヤミ金は「年利30〜50%の“低利”で、返済相談にもちゃんと乗る」(同)というのだから、多重債務者にとってはありがたい存在。違法金利ではあるが、取り立てもかつてに比べれば厳しくないため、被害として表面化しにくい。
     多重債務者は決して減ってはいない。彼らを法の枠外に押しやった貸金業法改正の是非が早くも問われている。

  • 上毛ローン上毛與信:被害者説明会で提訴へ原告募る /群馬
     群馬県内の消費者金融大手「上毛ローン上毛與信」(高崎市、田中政三社長)から利息制限法を上回る金利で貸し付けを受けた顧客の救済を目指す被害対策弁護団(代表・鈴木克昌弁護士)が7日、県社会福祉総合センター(前橋市新前橋町)で説明会を開いた。弁護団は集まった被害者40人に経緯を説明し、過払い金返還の集団提訴の原告を募った。
     鈴木弁護士は「さらに調査し、可能なら集団提訴に踏み切る」と話した。

  • シティ、日本の消費者金融から撤退へ 「ディック」閉鎖
     経営再建中の米大手銀シティグループは6日、採算が悪化していた日本の消費者金融事業から事実上、撤退することを決めた。シティは「ディック」の名称で営業する日本の消費者金融会社、CFJの有人店舗とATMを全廃すると発表。新規融資も大幅に縮小する。米住宅ローン関連で巨額の赤字を計上したシティは世界で大規模な資産圧縮を進めており、日本でも事業再編に踏み込む。
     シティは5月に採算が悪い非中核事業の資産を世界で41兆円減らすと発表。日本でも事業の見直しを検討していた。
     CFJは2007年までに大規模な店舗閉鎖などを実施していたが、改正貸金業法などを受けて業績が悪化。大手銀行などへの売却も難しく、事業規模の大幅縮小が避けられないと判断した。

  • 貸金業法など消費者庁 共同所管 金融庁と合意
     岸田文雄消費者行政推進担当相と渡辺喜美金融担当相は4日、首相官邸で会談し、消費者行政の一元化を目指して来年度創設する消費者庁が、金融庁が所管する貸金業法、出資法、金融商品販売法を共同所管(共管)とすることで合意した。5月下旬から始まった岸田氏と関係閣僚との折衝で、消費者庁が所管する法令が明らかになったのは初めて。
     消費者金融を規制する貸金業法の検査・監督は金融庁が引き続き担い、消費者庁は主に企画立案や勧告権限を担当する。ほかの2法は全面的な共管となる。岸田氏は貸金業法全体の移管を目指していたが、両庁で連携をはかることで落ち着いた。

  • 元プロミス社員 集団準強姦容疑で再逮捕
     大阪府警察・曽根崎署は5月28日、集団準強姦容疑で、兵庫県西宮市泉町、消費者金融「プロミス」元社員、生駒孝次(40)と、同県宝塚市山本西、同、丹羽大介(33)=いずれも同罪で起訴=の両被告を再逮捕した。生駒容疑者は容疑を否認、丹羽容疑者は認めているという。
     調べでは、生駒容疑者らは昨年12月3日午後11時から翌4日午前8時までの間、大阪市北区内のカラオケボックスで、20歳代の女性に睡眠導入剤入りの酒を飲ませて意識を失わせ、女性を市内の自宅に送り届けて乱暴した疑い。
     両容疑者は、同社の顧客だった女性を通じて被害女性と知り合っていたといい、顧客女性への連絡は社内の顧客データを悪用していたという。


2008.05.27(火)更新
  • 大手消費者金融 店舗削減が加速 収益悪化でコスト低減
     大手消費者金融の店舗削減が加速している。貸金業法改正に伴う規制強化による収益悪化に対応し、コスト低減につなげるためだ。アイフルなど大手4社の2008年3月期末の店舗合計は前期末比で約2割減少し、09年3月期末も前期末比で約1割減る見通しだ。店舗減少は顧客の利便性を損なうため、各社はコンビニATM(現金自動預払機)など店舗外の入出金サービスに力を入れ始めた。
     08年3月期末で、アイフルが前期末比795店舗削減したのをはじめ、09年3月期も、プロミスが買収した三洋信販と地域の重複した店舗を中心に統廃合を進めるなど、各社そろって引き続き店舗削減に取り組む。09年3月期の計画を公表していない武富士も「70の有人店舗の統廃合を予定している」として、前期末比で少なくとも5%程度は店舗が減少する見通しだ。武富士を含めた4社合計では約1割減少するとみられる。
     店舗削減に伴って自宅近くに入出金する店舗がなくなる顧客に対し、各社は「コンビニATMの利用を勧めている」(大手消費者金融)という。24時間利用できるといった利点もあり、店舗の減少を補う形でコンビニATMの入出金は増加している。

  • 消費者金融「レイク」売却先、新生銀有力に・GE子会社
     GEコンシューマー・ファイナンス(東京・港区)が「レイク」の名称で営業する消費者金融事業の売却先として、新生銀行が有力になったことが21日分かった。GEコンシューマーは新生銀のほかアコム、プロミスの3社に絞って交渉を進めてきたが、新生銀の買収提示額は他社を上回っているもようで、6月にも決着する見込みだ。
     GEコンシューマーは米ゼネラル・エレクトリック(GE)の子会社。3月から段階的に価格の入札と事業計画をめぐる交渉を繰り返しており、価格は3000億―4000億円台の争いになっている。21日までにプロミスは脱落。GEは新生とアコムにしぼって選定を急いでいるが、新生銀の提示額が上回っているもようだ。新生銀の事業計画を精査したうえでGEは売却先を最終的に決める見通しだ。

  • 上毛ローン、8月破産手続きか!?
     群馬県内消費者金融大手「上毛ローン上毛與信」(高崎市)の田中政三社長らは20日、県庁で記者会見し、「現状の経営体力では継続は難しい」として、8月をメドに破産宣告申し立てなどに着手する方針を明らかにした。貸し付け債権は別の貸金業者に譲渡する方向。延滞している過払い利息返還金について、同社代理人の松本淳弁護士は、一部の大口債権者を名指しで批判した上で、「協力が得られず返還できない」と繰り返した。
     一方、過払い利息の返還を同社に求めている「上毛ローン被害対策弁護団」などは同日、説明会を6月7日午前10時30分から前橋市の県社会福祉総合センターで開くと発表した。

  • 「2ちゃん」でおカネが借りられる 素人装う「ヤミ金」業者の可能性
     「2ちゃんねる」などの掲示板に「ヤミ金」業者が一般人を装い侵入し、「おカネを貸します」などと勧誘しているらしい。「2ちゃん」には、「合法的に誰かが金を貸してくれるスレ」「破産・ブラックでも借りれる消費者金融」など、借金に関する膨大な数のスレッドが立っている。そうした中で、借り手が借金漬けに陥るトラブルが増えているのだという。

  • <金融庁>武富士に業務改善命令
     金融庁は16日、消費者金融大手の武富士(東京都新宿区)に対し、社内規定に違反した取り立て行為を隠すため、債務者との交渉記録を適切に記録しないなど内部管理に不備があったとして、再発防止と法令順守徹底を求める業務改善命令を発動したと発表した。貸金業者に対する業務改善命令は昨年12月の改正貸金業法の施行で導入され、今回が初の適用。
     金融庁によると、武富士は債務者との条件変更など取引記録の不備が延べ計15店舗で発覚した。同庁は武富士がこれらの事実を内部監査で把握し、再発防止の取り組みを始めていたことを考慮し、行政処分としては業務停止より軽い業務改善命令を適用した。
     また、同庁は同時に消費者金融準大手、三和ファイナンス(東京都新宿区)に対して、同社大宮西口支店で違法な取り立て行為があったとして一部業務停止命令と業務改善命令を発動した。債務者の返済受け入れなどを除き、同支店の業務を26日から30日まで停止する。

  • プロミス、アコム、武富士がそろって黒字
     大手消費者金融のプロミス、アコム、武富士の3社が8日、平成20年3月期の連結決算を発表し、そろって最終黒字を確保した。過去に顧客が払い過ぎた(過払い)利息の返還に備えた引当金の計上が、前の期から大幅に減少したためだ。ただ、上限金利の引き下げに伴い、貸し出しの審査を厳格にしているため、営業貸付金残高はそろって減少した。
     貸付金残高の減少に伴い、売上高にあたる営業収益も下期から三洋信販を子会社にしたプロミスを除く2社で減収を余儀なくされた。プロミスも子会社化した三洋信販による増収分を除けば減収だった。
     21年3月期も審査の厳格化などで、引き続き減収傾向は続きそう。過払い利息の返還請求については「高水準が続く」(プロミスの神内博喜社長)とみているものの、3社がそろって最終黒字を見込んでいる。


2008.04.25(金)更新
  • 非弁行為:容疑者を逮捕−−熊本東署 /熊本
     熊本東署は22日、熊本市小峯2、無職、木下敏容疑者(46)を弁護士法違反の疑いで逮捕した。調べでは昨年11月、宇城市内の消費者金融会社のATM(現金自動受払機)の前で、利用に訪れた熊本市内の会社員女性(51)に利息制限法を上回るグレーゾーン金利相当分の返還訴訟を持ちかけ、熊本地裁に提訴させた疑い。
     弁護士法は弁護士以外が法律事務を取り扱うことを「非弁行為」として禁じている。木下容疑者は女性から返還金の4割を手数料として受け取る約束をしていた。大筋で容疑を認めているという。余罪を追及している。

  • セシールとカード発行 プロミス、事業多角化推進
      消費者金融大手のプロミスは23日までに通販大手のセシールと提携した。子会社を通じてセシールの顧客向けクレジットカードの発行を開始したほか、セシールの貸金業子会社を買収した。貸金業法の改正などで本業である消費者金融の収益環境が厳しさを増す中、他社との連携を通じて事業の多角化を進める考えだ。
     プロミス子会社の「Doフィナンシャルサービス」が今月、セシールの顧客向けカードを発行した。セシールの通販で買い物をする際に分割払いに利用できるほか、希望に応じてキャッシングサービスの機能も付けられる。リボルビング払いや分割払いの利用額に応じてポイントも付与する。
     一方、プロミスは子会社を通じて昨年10月、セシール子会社の「セシールクレジットサービス」を買収した。同社発行済み株式の66・5%を数百万円で取得。セシールの仕入れ先の売掛債権をセシールクレジットが買い取る事業を開始した。
     プロミスは多角化の一環として、ヤフーと提携しインターネットで中古車オークション事業を開始しているほか、ライブドアとの提携でネットショッピングモールも手掛けている。

  • 財務局長会議 “3K批判”に金融相「愕然」
    ■不況の一因…金商法、金融検査、貸金業法改正
     金融庁は22日、東京・霞が関の同庁庁舎で全国財務局長会議を開いた。この中で渡辺喜美金融行革担当相は「コンプライアンス不況という、われわれにとって非常によろしくない言葉がはやり始めている」と指摘。「(金融商品取引法、金融検査、貸金業法改正が不況の一因になっているという)“金融庁の3K”という言葉を耳にし愕然(がくぜん)とした」と嘆き、金融行政への不信感が広がることに警戒感を示した。
     金融商品取引法の施行により投資信託の販売が激減したが、渡辺金融相は今年2月に金融機関向けのQ&Aを公表したことを挙げ、「十分に注意を払った行政を行っていく」と強調。金融検査については「検査があるから金を貸せないなどというのは言い訳だが、そういう言い訳をもたらす体制になっていないか十分検証したい」と呼びかけた。
     改正貸金業法の本格施行で中小企業の倒産件数が増えているとの指摘に対しては、「多重債務者の対策すべく国会で全会一致で改正した」と指摘した。
     一方、サブプライム(高金利型)住宅ローン問題による市場の混乱の影響にもふれ、「大体3〜4カ月に1回問題が噴出してきている。今後も一段高い警戒をしていく必要がある」と指摘し、なお収束には時間がかかるとの見方を示した。

  • 武富士 「支店長審査」の融資 限度額10万円、金利18%
     消費者金融大手の武富士は10日、これまで融資できなかった属性の顧客に対しても、支店長がカウンセリングした上で融資の可否を判断する新商品を11日に発売すると発表した。融資限度額は10万円で、金利は18%。カウンセリングするため審査に数日を要する場合もある。月に100件程度の融資を見込む。
     これまでの商品は、融資希望者の就業年数や住居形態などで貸し倒れリスクを算出する「スコアリングモデル」を活用して、短期間で融資の可否を判断していた。新商品は、スコアリングモデルでは融資できない新規顧客に対しても、資金使途などを慎重にカウンセリングした上で、支店長が融資を判断する。
     武富士は改正貸金業法が本格施行されて以来、与信審査を厳格化している。


2008.03.26(水)更新
  • <アエル>民事再生法の適用申請
     消費者金融中堅のアエル(旧日立信販、東京都中央区)は24日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したと発表した。負債総額は231億円。利用者が過去に支払った利息制限法の上限を超える過払い金利の返還請求が増え、金融機関の融資姿勢が厳しくなったことで資金繰りに行きづまった。
     アエルは03年11月に会社更生法の適用を受け事実上倒産。米投資ファンド、ローンスターの傘下で再建を進め、昨年8月に更生手続きを完了したばかりだった。同社の貸出残高は約1000億円強で、業界10位前後と見られる。

  • GEコンシューマーがレイク売却で24日に最終入札、3000億円弱で攻防=関係筋
     米ゼネラル・エレクトリック(GE)の子会社、 GEコンシューマー・ファイナンス(東京都港区)は消費者金融事業「レイク」の売却で、24日に最終入札を実施する。アコムやプロミスなどの消費者金融大手のほか、新生銀行も参加し、金額は3000億円弱の攻防になる見通し。複数の関係筋が明らかにした。
     GEは昨年11月に一次入札を実施し、3社のほか複数のファンドなどが参加した。入札の結果、3社が残り、レイクの資産査定を行っていた。関係者によると、資産査定を踏まえて各社が提示する価格は3000億円を下回る水準になるもようだ。GEは最終入札を踏まえ、最も高い金額を提示した参加者に優先交渉権を与える見通し。プロミスなど3社はコメントを控えるとしている。

  • 新生プロパティ、中小向け不動産担保ローンを地銀・信金と連携し拡販
     新生プロパティファイナンス(東京都港区)は、地方銀行や信用金庫など地域の金融機関と連携し、中小企業向け不動産担保ローン「ビジネスローン」の販売を強化する。07年12月の改正貸金業法施行に伴い、中小企業や個人事業主に対する与信判断が必要以上に厳しくなる可能性があることから、中小企業やオーナー経営者が保有する不動産担保を有効に活用した商品を提供し、中小の事業資金の円滑な調達を後押しする。融資金額は300万―10億円。金利は年7・0―9・8%。
     新商品発売に合わせて4月まで、金利優遇キャンペーンを実施中。金利を6・0―6・8%に優遇するキャンペーンが奏功し、同商品の取り扱いが順調なことから、08年度はほかの金融機関と連携し、地域の中小企業向けに同商品の提供に力を入れる。
     同社は新生銀行の100%子会社。

  • “総量規制”への可能性が残る割販法改正案に業界は騒然
     3月7日に閣議決定され、今国会に提出されることになった割賦販売法改正案。そこに記載されたある条文が、信販会社とクレジットカード会社を震撼させた。
     その条文とは第30条の2。文中には「包括支払可能見込額」という新しい文言が盛り込まれており、さらには「調査義務」まで課されていた。つまり、クレジットカードを新たに発行(更新も含まれる)したり、利用限度額を増額するなど“与信額”を決める際に、カード利用者の返済額が無理のない金額かどうかを調査するように義務づけるものだ。
     では何を調査するのか。条文にはあくまで例として書かれているのだが、「申込者の年収額、預貯金額、他の借り入れや支払い状況など、経済産業省が定める項目」が対象となっている。
     また、この支払い可能額とは、「自宅を売ったり担保に入れたりすることなく、生活維持費も確保したうえ、支払いに充てることができると見込まれる一年間当たりの金額」とされている。そこに経産省が定める一定の係数を掛けて「支払い可能見込み額」を算出し、その金額を超える場合にはカード発行や増額ができなくなる。
    「これでは“総量規制”ではないか」と信販、カード各社が色めき立ったのも無理はない。改正貸金業法とは違って、年収の3分の1までという明確な“線引き”はない。だが、支払い可能見込み額以上の与信を禁ずるということは、「事実上の総量規制」と懸念する関係者は多い。
     もっとも、経産省は「総量規制を行なう意図はない。適正な与信をするために、年収以外の調査を求めただけ」と言う。だが、今年の秋には示されると見込まれる「省令」の内容によっては、総量規制となる可能性が残されている。
     そもそも今回の法改正は、主に訪問販売業者などを取り締まる特定商取引法とセットで進められている。きっかけは2005年に埼玉県富士見市で起こった“次々販売”事件。複数の住宅リフォーム業者が、認知症の老姉妹に対して詐欺的なリフォーム工事を繰り返した揚げ句、信販会社に、自宅を競売にかけられることになったあの事件である。
     これら悪徳販売業者の陰には、個品割賦(ショッピングクレジット)で、過剰な与信契約を結ぶ信販会社などの存在があり、以前から問題視されていた。そのため特商法と割販法を併せて改正することで、訪問販売業者だけではなく、信販会社などへの規制も強化し、消費者保護を徹底しようというわけだ。このことになんら問題はない。だがそこに突然、クレジットカードへの規制も同時に盛り込まれていたので、業界はビックリ仰天となった。
     いまやカードの利用総額は35兆円に上る。そこに総量規制がかかれば、低迷する消費にさらにブレーキがかかる。貸金業法の改正時には、消費者保護強化のため総量規制が導入された。
    「今回もそうなる可能性はある。不況を引き起こしているのは金融商品取引法、改正建築基準法、改正貸金業法の三つ。頭文字を取って“3K不況”と呼んでいるが、割販法を入れて“4K不況”になりかねない」と、元経産省官僚の石川和男・東京財団研究員は警鐘を鳴らす。


2008.02.13(水)更新
  • <消費者金融>貸出残高急減 サブプライム余波で資金調達難
    消費者金融会社の貸し出しが急速に縮小している。多重債務問題解消のために昨年12月に本格施行された改正貸金業法で融資基準が厳しくなり、そのうえ米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題の余波で、消費者金融各社の資金調達が一段と厳しくなっていることが背景だ。
    8日に出そろった武富士やアイフルなど大手4社の消費者ローンの昨年12月末の貸出残高は5兆1690億円で、2年前に比べて1兆円も減少した。新たな融資申し込みに対して実際に貸し出した割合を示す成約率も36.7%(同)と、2年前からほぼ半減した。
    改正貸金業法の施行で、大手4社は今年1月までに利息制限法の上限(年15〜20%)を超える灰色金利を撤廃した。消費者ローン返済額を月収の3分の1以内に収める総量規制も前倒しで導入した。この結果、各社の成約率は昨年12月単月で前月より約6〜8%下落した。
    各社が貸し出しを絞る背景には、資金調達が一段と難しくなっている事情もある。上限金利引き下げによる業績不振をきっかけに、各社の資金調達コストは上昇していたが、昨秋以降は米サブプライムローン問題の余波も直撃した。銀行借り入れとともに、各社の資金繰りを支えてきた「貸し出し債権の証券化」による資金調達も
    難しくなった。
    消費者ローン債権を証券化して投資家へ売却する際に、モノラインと呼ばれる米国の金融保証保険会社の保証を付けていた大手業者もあったが、年明け以降はモノラインの経営危機問題が浮上したため、証券化による資金調達も難しくなりつつある。

  • 2弁護士と税理士ら逮捕=貸金業者が多重債務者紹介−大阪府警
    貸金業者から債務整理のあっせんを受けたとして、大阪府警捜査4課などは8日、弁護士法違反の疑いで、大阪弁護士会所属の弁護士田嶋伸幸容疑者(48)=大阪市東住吉区=と、同角谷哲夫容疑者(61)=兵庫県西宮市=ら計4人を逮捕した。
    ほかに逮捕されたのは貸金業者の顧問税理士長橋範哉容疑者(45)=大阪市平野区=と、角谷容疑者の法律事務所の事務員(39)。田嶋容疑者除く3人は容疑を認めている。
    調べでは、田嶋容疑者は2004年3月から05年9月にかけ、長橋容疑者から多重債務者11人の紹介を受け、債務整理をした疑い。角谷容疑者は04年6月から05年11月にかけ、貸金業者から債務者10人の紹介を受けた疑い。

  • 詐欺:ヒトシ→カズシ、読み方変えて別人に 消費者金融から現金詐取し有罪 /茨城
    名前の読み方を一部変えただけで他人になりすまし、消費者金融から現金10万円をだまし取ったとして、詐欺罪などに問われた住所不定、無職、萩谷(はぎや)一志(ひとし)被告(46)に対し、水戸地裁は7日、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。河村潤治裁判長は「電話による融資シス
    テムの盲点をついた巧妙で悪質な犯行だ」と指摘した。
    判決などによると、消費者金融の返済が滞って借り入れができなくなった萩谷被告は06年3月「ハギヤカズシ」の名でアコムのコールセンターに電話。うその生年月日を告げて融資を申し込み、水戸市内の銀行口座に10万円を振り込ませた。後に届いた契約書類の振り仮名欄も「カズシ」と偽造。生年月日を書き換えた偽造運
    転免許証のコピーをつけて同社水戸支店に送付し、他人と信じ込ませた。
    萩谷被告は、健康保険の手続きで水戸市役所を訪れた際に、窓口の職員から「ハギヤカズシさん」と呼ばれた経験から「読み方が違うだけで別人になれる」と思いついたという。

  • 過払い金訴訟:上毛ローンが解決金支払い、全員の和解成立 /群馬
    利息制限法の規定を超える金利を払わされたとして、群馬県内の債務者が消費者金融「上毛ローン上毛與信」(高崎市)に過払い金などの支払いを求めた民事訴訟で原告4人が1月30日、前橋地裁で和解した。これで死亡などで訴えを取り下げた2人を除く26人全員の和解が成立した。
    和解内容は、今回の4人を含む26人に、同社が過払い金と経過開示を怠ったことへの慰謝料を合わせた解決金約2320万円(1人当たり約89万円)を支払うこととしている。
    同訴訟は06年3月、原告28人が法定限度を超える金利を払わされたとして、同社に総額約2800万円の支払いを求めていた。


2008.01.28(月)更新
  • 弁護士のパワハラ解雇無効=元女性事務員が勝訴−大分地裁
    大分県弁護士会の河野聡弁護士が役員を務める不動産管理会社(大分市)を解雇された元女性事務員(45)が同社を相手に、解雇の無効と慰謝料200万円などの支払いを求めた訴訟の判決が25日、大分地裁であった。神野泰一裁判官は「弁護士が正当な理由もないのに(女性を)怒鳴りつけたことなどはパワーハラスメントに当たる」などとして、解雇を無効とした上で、慰謝料50万円などの支払いを命じた。
    裁判官はこのほか、未払い賃金約10万6000円、2007年2月から判決が確定するまでの賃金(月23万5000円)の支払いも命じた。
    裁判官は、河野弁護士が女性を解雇する際、「人間的にも人格的にも問題がある。あしたから出勤しなくて結構」などと言い、一方的に退室させた点を挙げ、「パワーハラスメントそのもので、労働者に対する配慮を欠いた行為と言わざるを得ない」と指摘。さらに「自宅待機を命じてからわずか2週間足らずで解雇したことは解雇権の乱用で無効」と述べた。
    女性は不眠に苦しむようになり、医療機関を受診した。

  • 商号使用差し止め訴訟:「アイフル」別法人、出廷せず 原告勝訴へ−−地裁 /京都
    ◇商号変更の意向も
    消費者金融大手「アイフル」(本店・下京区)が、同社本店の向かい側を所在地とし同じ商号の「アイフル」を使う法人を相手に商号使用差し止めなどを求めた訴訟の第1回口頭弁論が23日、京都地裁(上田卓哉裁判官)であった。被告側は出廷せず、請求を認める判決が30日に言い渡される見通しとなった。
    同社によると、今月中旬、代理人弁護士に被告法人の代表者から「商号を変更する」と連絡があったという。

  • <贈与税>取り消し求めた「武富士」長男逆転敗訴 東京高裁
    消費者金融大手「武富士」の武井保雄元会長(故人)夫妻からオランダの投資会社の株式を生前贈与された長男の武井俊樹元専務(42)が、国を相手に贈与税などの課税取り消しを求めた訴訟で、東京高裁は23日、請求を棄却した。1審は、個人としては最高額となる約1330億円の追徴課税取り消しを言い渡していた。逆転敗訴した俊樹氏は上告する。
    贈与があった99年当時の相続税法は、海外居住者が国外財産の贈与を受けた場合は非課税と規定しており、俊樹氏の「住所」が、国内か海外かが争点だった。
    俊樹氏は97〜00年の3分の2を香港で過ごし、生活の本拠だったと主張したが、柳田幸三裁判長は「税回避を目的に出国して滞在日数を調整していた」と認定。香港の居住施設が長期滞在を前提としておらず、日本の自宅に家財道具を置いていたことなどを挙げ、「生活の本拠は日本にあり、追徴課税は適法」と結論付けた。
    昨年5月の1審・東京地裁判決は「税回避のみを目的に香港に滞在していたとは認めがたく、香港が生活の本拠だった」と逆の判断をしていた。
    俊樹氏は国税当局の指摘を受け、05年に延滞税を含め約1585億円を納税している。
    問題の規定は00年の法改正で、贈与した人と受けた人のどちらかが5年以内に日本に住所を持っていた場合は、原則課税対象になると改められた。




2007.12.20(木)更新
  • <消費者金融業界>自主規制機関「日本貸金業協会」を発足
    多重債務の防止を狙う改正貸金業法が19日施行されたのに伴い、消費者金融業界などの各社は同日、自主規制機関の日本貸金業協会(会長・小杉俊二前プロミス専務)を発足させた。貸付額を年収の3分の1以下に抑える総量規制や、多人数で自宅に押しかけるなどの違法取り立てを禁じる自主ルールを策定し、違反者には最大1億円の罰金や除名処分を課す。
    同協会には、消費者金融会社のほか、個人向け無担保ローンを扱う信販、リース業者など計4063社が加盟。貸金業法が求める販売・勧誘規制などに当たる。
    協会が策定した自主ルールは、(1)競馬場、パチンコ店の近くへの出店禁止(2)電話で1日4回以上、電子メールで3日に1回以上などの取り立ての禁止(3)親族らへの取り立ての禁止(4)屋上広告や壁面広告新設の数量規制などを具体的に明記した。
    協会内に約30人の監査部を置き、会員企業に年1回の書面調査や、5年に1回の立ち入り調査をして、違反があれば処罰する。

  • 貸金業協会が解決金=グレーゾーン訴訟で和解−松山地裁
    債務整理でグレーゾーン金利の高い方の利息を不当に払わされたとして、松山市の無職女性(67)ら3人が社団法人「全国貸金業協会連合会」と愛媛県貸金業協会を相手に、990万円の慰謝料を求めた訴訟で18日、松山地裁(高橋正裁判長)で協会側が解決金を支払うことで和解が成立した。
    和解調書によると、協会側は解決金として270万円の支払い義務を認め、同日支払った。 

  • <改正貸金業法>19日施行 総量規制前倒しも
    多重債務問題の解決を図るため改正された貸金業法が19日施行される。新たな規制は段階的に導入され、核心部分の上限金利引き下げ(年29.2%から20%へ)や借入総額に上限を設ける「総量規制」は本来、2010年6月をめどに導入される。ただ、大手消費者金融やカード会社は自主的な対応としてこれらの措置を19日から前倒しで実施する。これまで借りられた人も借りづらくなるなど、利用者にも影響が出そうだ。
    消費者金融業界は19日、新たな業界団体「日本貸金業協会」を発足させ、自主ルールとして、融資を借り手の年収の3分の1以下に制限する「総量規制」を始める。また、多重債務者の相談に応じる窓口を全国47都道府県に開設する。同窓口では弁護士やフィナンシャルプランナーも入って、複数業者にまたがる借り入れの返済計画についても相談を受け付ける。
    上限金利引き下げも大手4社が新規契約者向けに前倒しで実施。アコムが今年6月から年18%、アイフルが同8月から年20%に、それぞれ引き下げたほか、プロミスも19日の貸金業法施行に合わせ年17.8%に下げる。また、武富士も来年1月25日から年18%にすると発表、4社の足並みがそろった。
    このほか業界はテレビ広告などで安易な借り入れを勧める表現がないかどうか審査する制度を作ったり、大学の周辺に店舗を出さないなどの自主規制も展開。大都市の駅前などの屋外看板も深夜は消灯するなど法令順守に向けた対応に追われている。 改正貸金業法の「総量規制」の導入で、利用者は50万円以上の融資を受けるには、契約時に給与明細や源泉徴収票など所得証明書類の提出が必要になる。現在、利用者の4割程度が利用限度額50万円以上とされるだけに影響が出そうだ。また消費者金融会社やカードなどクレジット会社は、他業者からの借入件数や金額、家族構成や勤務先に加え、使途なども細かく利用者に尋ねることがルール化される。
    大手消費者金融は従来利用者に所得証明を提出してもらっていたが、19日以降は貸金業協会加入の全事業者に義務付けられる。信販大手のオリエントコーポレーションは、所得証明提出を求めるのは難しいとして、契約時はキャッシング枠の設定をしないことも検討している。
    更に、業界の自主ルールは、利用者が毎月最低返済額を支払えば、借入限度額の枠内で何度でも借り入れが繰り返せる「リボルビング払い」にも条件を設けた。リボ払いでも、30万円までの借り入れは3年以内、50万円までの借り入れは5年以内に返済を終了するよう求めたもので、信販大手のクレディセゾンは、従来、利用上限30万円以内で毎月の返済額が1万2000円のコースを廃止した。



2007.12.4(火)更新
  • 大手行、個人を狙え 無担保カードローンに続々参入
    大手銀行が相次ぎ無担保カードローン事業に乗り出している。法人向け貸し出しが伸び悩む中で、リテール(個人向け)部門の収益強化につなげる狙いがある。出資法の上限金利の引き下げが決まって市場規模の縮小が避けられない情勢となっており、ブランド力の高い大手銀の本格参入はノンバンクの再編を後押しする可能性もある。
    三菱東京UFJの無担保カードローン「バンクイック」は、グループ企業の大手消費者金融アコムが債務保証を手掛け、返済が滞った際にはアコムが債権者として借り手から債権を回収する仕組みだ。
    金利は年6・5%〜15%と、アコムの金利(年12%〜18%)よりも低く抑えて顧客のすみ分けを図る。「複数のブランドを持つことで、顧客の選択肢を増やせる」(三菱東京UFJ幹部)としており、年間25万件の申し込みを目指している。
    また、みずほは昨年1月末から提携先の信販大手オリエントコーポレーションと共同で、無担保カードローン事業を開始。債務保証は、オリコが請け負いみずほの住宅ローン利用者には金利を2・0%優遇するなど、独自サービスを展開している。
    グループの消費者金融大手プロミスに債務保証を委託しているのは三井住友。今年10月からは貸出金利の下限を年8・0%から年6・0%に引き下げ、優良顧客の囲い込みを狙っている。
    一方、消費者金融や信販会社といったノンバンクは、上限金利の引き下げや過去に払い過ぎた利息の返還請求の急増で経営環境が悪化している。債務保証の受託は手数料収入の増加につながるだけに「今まで培ってきたノウハウを使ってもらう」(アコムの木下盛好社長)などとして、保証業務に前向きだ。
    ただ、大手銀行と提携しない独立系ノンバンクは銀行に優良顧客を奪われ、さらに債務保証の受託という手数料ビジネスも得られない“ダブルパンチ”に見舞われる。独立系ノンバンクの収益を圧迫するのは必至で、淘汰(とうた)を加速させる可能性もありそうだ。

  • <三菱UFJニコス>過払い利息開示漏れが4万件、数億円に
    三菱UFJニコスは11月30日、グレーゾーン金利によって払い過ぎた利息の返還を求める顧客に開示してきた取引履歴に、最大3年11カ月分、4万6712件の開示漏れがあったと発表した。この分の過払い利息の返還金は総額数億円に上る可能性があるという。
    同社発行カードのうち、ニコスの場合は95年7月以前の取引履歴は残っていないとしていたが、91年9月までの履歴が社内調査で見つかった。UFJカードでも、1カ月分の履歴が新たに発見された。また、DCや協同カードも含め、手続きミスなどで一部開示漏れがあったことが判明した。
    同社は新たに見つかった履歴に基づき、顧客の過払い利息を再計算し、追加して返還する方針。同日東京都内で会見した大森一広社長は「お客様に多大な迷惑をおかけした」と陳謝した。
    金融庁はこの問題を受けて同日、貸金業法に基づく報告を求めた。同社は、原因などを調査したうえで、大森社長らを処分する。

  • <消費者金融>アイフル、武富士の長期債格下げ 米S&P
    米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は11月29日、消費者金融大手のアイフルと武富士の長期債格付けを1段階引き下げた。アイフルは最上位から9番目の「BBB(トリプルB)」、武富士は同10番目の「BBB−(トリプルBマイナス)」となった。武富士は投機的格付けである「BB(ダブルB)」の一歩手前で、アイフルとともに資金調達金利の上昇などで厳しい経営を迫られそうだ。
    大手4社のうち大手行傘下のアコムとプロミスの格付けは同8番目の「BBB+(トリプルBプラス)」のまま。
    S&Pは格下げの理由について、アイフルは他社より自己資本比率が低い点を指摘。武富士は外資系金融機関からの資金調達比率が高く、米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題による市場の混乱で資金調達面で影響を受けやすいと説明している。



2007.11.9(金)更新
  • <消費者金融>3社9月中間決算 減収だが損益は黒字転換
    アコム、プロミス、武富士の消費者金融大手3社が8日発表した07年9月中間連結決算は、各社が貸し出しを抑制しているため、一般企業の売上高に当たる営業収益が全社で10%前後の減収となった。当期(最終)損益は、過払い利息返還に備えた引当金の大幅な計上で数千億円の赤字となった前年中間期から、3社そろっ
    て黒字に転換した。
    3社は08年3月期通期でも最終黒字を見込んでいる。しかし、過払い利息返還請求は再び増加する兆しで、改正貸金業規制法施行で融資残高縮小が今後も避けられないことから、厳しい経営状況には変わりはない。
    プロミスの神内博喜社長は会見で「過払い利息の返還請求は8、9月は減ったが、10月は逆に3割も増えた」と語った。昨年1月の最高裁判決で、利息制限法の上限(年15〜20%)を超える高金利融資が実質違法とされ、利用者の返還請求が殺到。今年上半期の3社の返還額はそれぞれ300億〜400億円台と、前年同期
    の2〜3倍に膨らんだ。9月には、業界中堅のクレディアが経営破綻(はたん)し、利息返還額が大幅削減される見通しとなったため、契約者から業界大手に対して返還請求が再び増える可能性がある。
    各社とも昨年度に、将来の返還に備えて約4000億〜5000億円の引当金を一括計上した。このため、今年度は引当金取り崩しで対応している。しかし、アコムの引当金は07年3月末には4900億円あったが、08年3月末には3500億円まで減る見込みだ。今後、返還請求が想定通りに減らなければ、引当金の追加を
    迫られかねない。
    アコム、アイフルに続き、プロミスも12月から新規契約者を対象に上限金利を現在の年25.55%から年17.8%に引き下げる。12月からは、融資額を契約者の年収の3分の1までに制限する総量規制も導入されるため、消費者金融各社の営業収益が縮小していくのは確実だ。
    このため、業界再編は必至と見られている。武富士の近藤光社長は「業務提携、企業買収は選択肢だ」と語り、アコムの木下盛好社長も「売り上げ維持のためにM&A(企業の合併・買収)も考える」と再編を探る姿勢を隠さなかった。

  • NISグループ、希望退職250人募集=店舗数も半分以下に
    NISグループ(旧ニッシン)は7日、全社員の4分の1を超える250人程度の希望退職を募集すると発表した。同社は不動産担保ローンや中国事業に力を入れる一方、規制強化で経営環境が悪化している中小事業者向け融資や消費者金融事業を縮小しており、大幅な人員削減に踏み切る。また、12月末までに全国の22店を10店に統合し、半数以下に
    する。

  • <ATM手数料>プロミスとアイフル、金融機関に減額要求
    消費者金融大手のプロミスとアイフルは、地銀など提携先金融機関に対し、契約者が資金の借り入れや返済で提携先ATM(現金自動受払機)を利用した際に消費者金融会社が払っている利用手数料を、引き下げるよう求める。改正貸金業規制法により、消費者金融業者が契約者から直接徴収できるATM利用料の上限額が09
    年末をめどに大幅に引き下げられるため。「従来通りの利用手数料では契約者から受け取る料金でまかなえなくなり、経営が圧迫される」としている。
    アコムや武富士も追随すると見られ、銀行の対応が注目される。
    消費者金融各社は、大手行や地銀、信金など金融機関とATMの利用で提携している。プロミスの場合、自社のATMは1675台だが、約400金融機関と提携しているため、契約者が利用できるATMは全国18万台(6月末現在)に上る。
    消費者金融業者は従来、契約者が支払う金利の中から、提携先の金融機関にATM利用手数料を払ってきた。しかし、貸出上限金利が現行の年29.2%から年15〜20%に引き下げられる改正貸金業規制法の施行後は、金利に含めず、契約者から別途、ATM利用料として徴収することになった。
    その利用料は、与党などからの批判の結果、上限が当初の金融庁案(最大630円)から引き下げられ、出入金額1万円超は210円、同1万円以下で105円となった。
    これに対し、消費者金融業者が提携する金融機関に支払っている手数料は、利用1回当たり「100円+利用金額の0.7%」程度。改正法施行後に契約者が1万円を利用すると、契約者から徴収できる利用料は105円なのに、提携先銀行には170円を支払わなければならなくなり、持ち出しコストは大手消費者金融業者で年
    間数十億円に上るという。

  • <レイク>消費者金融のアコム、プロミスが買収に名乗り
    米ゼネラル・エレクトリック(GE)の子会社「GEコンシューマー・ファイナンス」は5日、傘下の消費者金融「レイク」の事業売却に向けて、1次入札を実施した。関係筋によると三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の消費者金融大手アコムと、三井住友銀行系のプロミスが買収に名乗りを上げた。
    ただ、過去に取り過ぎた利息である「過払い金」の負担をどう評価するかなどの問題もあり、売却交渉は難航も予想される。
    レイクの事業規模は、アイフル、アコム、プロミス、武富士の大手4社と、米シティグループの日本法人で「ディック」などを手掛けるCFJに次いで6番目。貸付金残高は約7000億円。


2007.10.26(金)更新
  • 事故情報扱い改めず 過払い返還請求で貸金業者
    消費者金融利用者の与信審査に利用される個人信用情報機関「全国信用情報センター連合会」(全情連、東京)が、利息制限法の上限金利(年20%)を超えた返済金(過払い金)を返還請求した債権者について、現在も「延滞」「債務整理」などの事故情報として登録していることが25日、分かった。仙台地裁で続いている過払い金返還訴訟で、原告の男性が入手した全情連の信用情報記録開示書で明らかになった。
    事故情報登録は、債務者が貸金業者とトラブルになっている印象を与え、与信審査で不利益を被る恐れがあるため、全情連は9月から、過払い金分の事故情報登録を新設した「契約見直し」という項目にて登録するよう全国33の個人信用情報センターを通じて加盟金融業者に通知していた。
    全情連は「業者は新規分は方針通りに登録している。過去分は順次切り替えているが件数が多く、一斉の更新は不可能だ」と説明しているが、原告側は「通知が守られず、今も信用が傷ついている」と批判している。
    男性は4月、商工ローン大手との貸借契約で年20%を超える利率により約706万円の過払いが生じた上、「債務整理」と登録されたとして、過払い分の返還と慰謝料などを求めて提訴した。男性側が10月中旬時点の信用情報記録を確認した結果、依然として「延滞」「債務整理」と登録されたままだった。
    全情連は従来、弁護士が介在した過払い金返還請求を、事故情報の一つで返済遅延や自己破産などと同じ区分の「債務整理」と登録していた。
    全情連事務局は「各地のセンターや業者に事故情報扱いの更新を申し出てもらえれば対応する。全情連としても今後、更新状況をチェックしたい」と話している。

  • ヤミ金融:業者の3被告を追送検 高金利と書面不交付の疑いで /青森
    青森県警ヤミ金融事犯集中取締本部と青森署は23日、東京都墨田区立花5、貸金業「サプリ」経営、及川正義(42)▽同従業員、赤間修一(43)▽千葉県船橋市前原西1、アルバイト、川口一樹(26)――の3被告を出資法違反(高金利)と貸金業規制法違反(書面不交付)の疑いで青森地検に追送検した。
    調べでは、及川容疑者らは今年7月2日から8月27日までの間、青森県内に住むパート従業員ら2人に対し、5回にわたり法定利息(1日当たり0・08%)の約30〜38倍の金利で貸し付け、違法な利息7万9000円を受け取った疑い。
    これまでの調べで、「サプリ」は今年1月から9月までの間、計289人に延べ1218回の貸し付けを行い、約7762万円の違法な利息を受け取り、約3141万円の利益を得ていたことが分かったという。
    及川容疑者らは、青森県内の会社員ら3人に違法貸し付けを行ったとして、同法違反容疑などで9月27日に逮捕され、10月18日に貸金業規制法違反罪などで青森地裁に起訴された。

  • <貸金業法>ATM利用料引き下げへ 1万円以下は105円
    金融庁が7月に公表した改正貸金業法の政省令案で、消費者金融のATM(現金自動受払機)を利用して借り入れや返済をする際、最大630円の利用料が設定された問題で、自民党金融調査会は16日、料金を大幅に引き下げることを決めた。出入金額が1万円超の場合は210円、1万円以下の場合には105円とする。金融庁はこれに沿って変更し、週内にも政省令が閣議決定される見通しだが、中身が直前に大幅に変わるのは異例。
    政省令は12月19日に施行されるが、利用料は09年末ごろ適用される。
    ATM利用料は従来は金利に含まれていたが、改正貸金業法で、上限金利を引き下げる代わり、利用者が金利とは別に負担することになり、政省令で金額を定めることになっていた。金融庁の当初案は出入金額が3万円以上が630円、3万円未満は420円で、「利用料を加えると、金利30〜40%と同じ負担になり、高金利は変わらない」との批判が出ていた。
    金融庁は同日、一律210円とする案も示したが、「低額返済の場合は割高になる」との意見が出て、1万円以下の場合は半額になった。ただ、3万円以上の返済の場合は、利用料とは別に印紙税210円がかかる。
    「高金利引き下げ全国連絡会」の宇都宮健児弁護士は同日会見し、「消費者に配慮した案になったが、貸金業者がATMを何度も利用させ、新たな収益源にする恐れがある」と指摘した。

  • 早大が教授処分へ、院入試の出題者漏洩で
    早稲田大学商学部の坂野友昭教授(52)が、自分のゼミの学生に同大学院の入試の出題者を教えていたことが分かった。出題者を知れば、入試問題の予想がつきやすくなるため、漏洩(ろうえい)は禁じられている。早大では近く坂野教授を処分する方針。
    早大などによると、坂野教授は、平成17年度大学院商学研究科の入試で、博士課程に進みたい修士課程のゼミ生に、自身も含めた出題者の名前を教えたとされる。早大では今年4月に調査委員会を設置し坂野教授の授業はすべて休講とした。近く報告書をまとめる。
    坂野教授の専攻は経営学(経営戦略)。消費者金融に詳しくグレーゾーン金利撤廃の慎重論などで経済誌などにも度々登場していた。

2007.10.2(火)更新
  • <クレディア>JCBとの資本・業務提携を解消
    経営破綻した消費者金融中堅のクレディアは9月21日、クレジットカード大手ジェーシービー(JCB)との資本・業務提携を解消した、と発表した。JCBはクレディア株の20.6%を保有する筆頭株主だが、クレディアの再建状況を見ながら保有株の売却を検討する。

  • <JCB>クレディア株売却 20.7%保有の全株を
      破綻した消費者金融クレディアの筆頭株主だったJCBが、保有する同社株式(議決権比率で20.7%)を全株売却したことが、10月1日JCBが提出した大量保有報告書で判明した。先月26日までに、複数回に分けて市場売却したという。クレディアは過払い利息の返還請求の急増で先月14日に民事再生法の適用を申請した。

  • <過払い利息>破綻のクレディア、返還額大幅減へ
    破綻した消費者金融のクレディアが、利息制限法の上限金利を超えて契約者が払い過ぎた利息(過払い利息)の請求権について、銀行融資など一般債権と同列に扱う方針を債権者集会で示したことが分かった。消費者金融が破綻した場合に過払い利息の全額返還を保障するルールがないため。8〜9割は返還されない可能性が高い。
  • クレディア倒産:説明会に120人出席 過払い利息「債権者自ら届け出を」 /静岡
      民事再生法適用を申し立て、経営破綻(はたん)した消費者金融準大手の「クレディア」(静岡市駿河区)は9月20日、同市駿河区曲金のツインメッセ静岡で債権者向けの説明会を開いた。同社は3000人に案内状を出したが、説明会には120人が出席。ほとんどが金融機関の担当者で利息の過払いがある個人債権者の姿はまばらだった。
    同社によると、冒頭に石尾頼央社長が経緯を説明して謝罪した。その後の質疑などで同社は、過払い利息の返還について「個人の取引を会社側ですべて把握して返還するのは難しい」として、利用者自らで債権届け出の手続き期間内に返還請求をしてもらわないと対応が難しいとの考えを示したという。
    債権者の代理人として出席した弁護士は「通常の1カ月という債権の届け出期間では、個人の債権者にとっては短すぎる」と話している。同社は届け出期間を2カ月程度に延ばすことも検討しているが、詳細はまだ決まっていない。
    ◇地銀4行、損失処理へ
    クレディアは過払い金への対応で急激に経営環境が悪化していたものの、融資している金融機関側は破綻(はたん)するほど深刻とは見ていなかったため、静岡県内の地銀4行は焦げ付きの損失処理などを迫られることになった。
    清水銀行の債権は約24億円。担保や引当金などでカバーしているのは約1億円しかなく、約23億円は07年9月中間期に損失処理する。08年3月期の連結経常利益は当初予想の58億円から33億円へと下方修正した。
    50億円の債権を持つ静岡銀行も一部で取り立て不能が生じる見込み。ただ影響はそれほど大きくなく、業績予想は修正しない。債権3億円のスルガ銀行も「決算への影響は軽微」としている。約15億円の債権を持つ静岡中央銀行は「担保・引き当ての不足額を精査中」としている。

2007.9.18(火)更新
  • クレディア倒産 東証1部上場消費者金融で初
    ◇負債総額757億800万円
    東証1部上場の消費者金融準大手「クレディア」(静岡市駿河区、石尾頼央社長)は14日、東京地裁に民事再生法適用を申し立てた。負債総額は757億800万円。
    同社は57年設立の老舗。80年代後半から生命保険などとの業務提携で事業を拡大した。05年12月にクレジット会社「ジェーシービー」と業務提携し、同社が筆頭株主となった。ピークの03年3月期には約260億円の営業収益を上げた。
    ところが、昨年12月の貸金業法改正や09年のグレーゾーン金利撤廃などで営業環境が悪化。将来の返還に備えて引当金を積むなどしたため、07年3月期には211億円の連結最終赤字を計上した。
    同社によると、昨年秋以降、水面下で複数の企業に支援を打診したが、合意に至らなかったという。業界内では「経営環境がさらに厳しくなる前に、早めに負債を整理して、支援を受けやすい態勢を作るために法的手続きを選んだのではないか」との見方もある。

  • プロミス 三洋信販TOB成立 年内にも完全子会社化 業界首位に
    消費者金融大手のプロミス(東京)は14日、経営統合で合意している三洋信販(福岡市)に対し、子会社を通じて実施していた株式公開買い付け(TOB)に、議決権ベースで95・44%の応募があり、TOBが成立したと発表した。プロミスは年内にも三洋信販を完全子会社化する。両社の貸付金残高は計約2兆円に達し
    、業界首位のアイフル(東京)を抜きトップとなる。
    1株あたりの買い付け価格は3623円で、総取得額は964億9500万円。プロミスは残る三洋信販株も個別に買い取る。三洋信販は近く、臨時株主総会を開き、プロミスの完全子会社化と経営陣の受け入れなどを決議する。東京、福岡の両証券取引所に上場している三洋信販株は上場廃止になる。
    プロミスと三洋信販は7月に経営統合に合意。プロミスは、三洋信販の創業者で筆頭株主の椎木正和会長の資産運用会社「朝日エンタープライズ」を買収して子会社化。同社が1カ月間、TOBを実施した。プロミスは今後、朝日エンタープライズを吸収合併し、三洋信販の親会社となる。

  • <三菱東京UFJ>アコムと新たな個人向けローン
    三菱東京UFJ銀行は17日、グループの消費者金融大手、アコムと協力し、新たな個人向け無担保カードローンサービスを今年度内にも始める方針を明らかにした。アコムがローンに信用保証を付けることで、消費者金融会社のローンよりも低い10%前後の金利で無担保ローンを提供する。

2007.8.31(金)更新
  • 米GE子会社、レイク事業の売却検討=社長が会見で表明
      米ゼネラル・エレクトリック(GE)の子会社、GEコンシューマー・ファイナンス(東京)の藤森義明社長は30日の記者会見で、同社が「レイク」ブランドで展開する消費者金融事業の売却を検討していることを正式に認めた。一方、消費者金融以外では、アメリカン・エキスプレスとカード事業での新たな提携を同日発表。会社そのものの売却については否定した。
     同社長は「レイクについては、経済環境や規制状況が変わっている中で、今後どのようにしていくかは検討中だ」と言及。その上で、「(売却も含め)すべてのこと(選択肢)を検討しているが、まだ何も決定していない」と語った。

  • 過払い金取り立てへ武富士を提訴=税の滞納整理で全国初−茨城
     地方税の滞納整理を目的に茨城県内の全市町村で構成する一部事務組合「茨城租税債権管理機構」は30日、大手消費者金融の武富士を相手取り、滞納者が利息制限法の上限を超えて支払った過払い金とその利息計約166万円を、滞納債権として直接取り立てる民事訴訟を起こすことを決めた。滞納者の消費者金融への過払い金を滞納整理目的で差し押さえた事例は兵庫県芦屋市や神奈川県などであるものの、訴訟に踏み切るのは同機構が全国初という。9月中にも水戸地裁に提訴する予定。
     同機構によると、1996年から住民税や固定資産税など計数百万円を滞納していた県内在住者が、消費者金融からの借金返済の過程で利息を過払いしていることが判明。この過払い金を滞納債権として4月に差し押さえたところ、武富士側が支払いを拒否したため、提訴を決断した。

  • 年金手帳預かり貸し金 貸金業者を逮捕
     年金が振り込まれる預金通帳を客から預かり、利子を取っていたとして、小諸署と長野県警生活環境課は29日、貸金業規制法違反の疑いで、小諸市相生町の貸金業「一米信販」経営、菊原邦晃容疑者(37)=佐久市佐久平駅北=と同社従業員、中西明容疑者(39)=同=を逮捕した。
     今回の摘発は、平成16年12月に貸金業規制法が改正施行され、貸金業者が公的給付が払い込まれる顧客の預金通帳などを保管する行為が禁じられたことによるもの。県警によると、この条文が適用されて業者が摘発されるのは県内で初めて。
     調べによると、両容疑者は共謀して同法の改正以降も、小諸市の無職男性(64)から、保管が制限されている年金振込先の預金通帳や年金手帳、キャッシュカード、印鑑を預かり、保管した疑い。
     7月、「通帳を返してもらえない」という男性の届け出で発覚した。男性は1人暮らしだった。
     同社では15年5月ごろ、男性に最初に8万円を貸した後に預金通帳などを預かり、2カ月に1回、約20万円振り込まれる年金の約6割を、利子と称して数年にわたって「ピンハネ」。男性には1回につき8万円しか渡していなかった。
2007.8.21(火)更新
  • 米GE、レイクの売却を模索=FT紙
     21日付の英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)は、米ゼネラル・エレクトリック(GE)が、傘下の消費者金融「レイク」の売却や株式の売却を他の金融機関に打診している、と報じた。
     売却先の模索はまだ初期段階という。
     GE子会社のGEコンシューマー・ファイナンスは今年、レイクの有人店舗の6割を閉鎖し、最大400人の希望退職を募集すると表明していた。
     消費者金融業界では、貸金業の規制強化で収益の悪化が見込まれている。

  • ディック、金利上限17.88%へ引き下げ 8月21日から
     ディック、ユニマットレディースを運営しているCFJは8月16日、貸出金利の上限を8月21日の新規契約分から年17.88%に引き下げると発表した。
     CFJは既に初めて契約する顧客を対象に、契約日から30日間を無利息としているが、この措置も引き続き適用する。
     大手数社が引き下げ後の金利上限を18%としている中、CFJはさらに低い上限を設定することによって、より優良な顧客の獲得を目指す方針。
2007.8.10(金)更新
  • 組織再編方針の変更 アイフル
     アイフルは、消費者金融子会社4社(トライト、ワイド、TCM、パスキー)を09年3月にアイフル本体へ経営統合するとしていた今年1月公表の当初計画を見直す、と発表した。本体の店舗統廃合に伴い、利用者の利便性低下が懸念されるため、より合理的な経営統合を検討する。これに伴い、他の子会社の一部債権を子会
    社のライフへ債権譲渡することも取締役会で決議した。業績に与える影響はない、としている。

  • 内部管理の徹底求める 金融庁、貸金業者監督で指針
     金融庁は3日、2009年末にも予定されている改正貸金業法の完全施行に向け、貸金業者に対する監督指針案を発表した。法令順守体制のほか、内部管理や監査部門の機能強化への取り組みを「最重要課題」と位置付け、検査・監督する方針だ。
     従来の貸金業規制法の下では「事務ガイドライン」として明示していたが、改正法の施行に合わせ、「総合的な監督指針」に改定した。新指針は主に顧客情報の管理、勧誘・契約締結時の説明態勢、過剰貸し付けの禁止、取り立て行為規制に着目し、内部管理体制の整備状況、取り組みなどを見ていく。
     金融庁は、同指針について9月3日まで意見を公募する。

  • <改正貸金業法>貸金業界が自主規制のルール案まとめ公表
     改正貸金業法を受け、貸金業界が今年12月に設立する業界団体の準備組織「新貸金業協会設立協議会」は3日、業界の自主規制のルール案をまとめ、公表した。ビルの屋上や壁の広告看板は設置数を増やさず、既存の看板を撤去しないと新設できないようにする。深夜12時以降はすべて消灯することも盛り込んだ。

  • 消費者金融大手、黒字を確保=過払い金返還は増加―4―6月期
     消費者金融大手4社の2007年4―6月期連結決算が3日、出そろった。4社とも最終黒字を確保したものの、過払い利息の返還金が増加しており、今後は引当金の積み増しを余儀なくされる可能性がある。通期で前期の大幅赤字から黒字転換できるかどうかは不透明だ。

2007.7.31(火)更新
  • プロミス 三洋信販を子会社化 統合合意TOBへ 融資2兆円 業界首位
     消費者金融業界3位のプロミス(東京)と同7位の三洋信販(福岡市)は7月26日、経営統合に基本合意したと正式発表した。プロミスは、株式公開買い付け(TOB)などで三洋信販株すべてを取得、完全子会社化を目指す。取得額は1400億円程度になる見通し。両社の貸付金残高は計約2兆円に達し、業界首位のアイフル(東京)を抜いてトップに躍り出る。
     消費者金融大手と準大手の経営統合は、昨年12月の改正貸金業法成立後初めて。過去の上限金利を超える利息返還請求などの影響で、業界は厳しい経営環境に直面しており、今回の統合を機に再編が加速しそうだ。
     プロミスは、三洋信販の発行済み株式のうち25、2%を保有する椎木正和会長の資産運用会社「朝日エンタープライズ」を、300億‐400億円程度で買収。残りの発行済み株式を対象に8月1日から9月11日までTOBを実施。
     買い付け価格は、1株3623円。50%超の株式取得が成立後、三洋信販株は上場廃止になる見通し。
     三洋信販の主力行は福岡銀行と、プロミスの筆頭株主で20%を保有する三井住友銀行。三井住友出身の松本睦彦社長は留任するが、創業者の椎木正和会長は9月末で退任。プロミスは取締役5人と監査役2人を派遣し過半数を確保する。
     「ポケットバンク」ブランドで全国展開する三洋信販の2008年3月期連結決算は、純損失693億円と2期連続赤字の見通し。同社は、三井住友と人的なつながりも深いプロミスとの統合がベストと判断した。
     プロミスの神内博喜社長は会見で「消費者向け金融サービスでナンバーワン企業を目指す」と強調した。
     一方、松本社長は「(社名などは)当面今のまま。これから具体的に協議、検討する」と、合併も含め社名が消える可能性にも含みを持たせた。
    ■プロミス
     1962年、大阪市で創業。現本社は東京都。資本金は807億円。2004年に三井住友銀行と資本・業務提携。今年3月末時点のグループ従業員数は4961人、店舗数は1578店、貸付金残高は約1兆4918億円。
    ■三洋信販
     1959年、福岡県小倉市(現北九州市)で三洋商事として創業。72年現社名に変更。現本社は福岡市。資本金は162億円。今年3月末のグループ従業員数は1981人、店舗数は913店、貸付金残高は5402億円。

  • <ヤミ金融>罰則強化で検挙も227件に増加 上半期
     警察庁は7月26日、今年上半期(1〜6月)のヤミ金融事犯の検挙状況をまとめた。罰則を重くした改正貸金業規制法などの今年1月施行に伴う取り締まり強化で、検挙事件は227事件(昨年同期比79件増)、検挙人数は431人(同78人増)と増えた。このうち法改正で「10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金」に罰則が強化された無登録営業の検挙事件は60件、出資法に新設された年利109.5%を超える著しい高金利の罪では76件を検挙した。
     一方、被害者数は7万7850人(同3万8003人減)、被害額は112億5170万円(同14億8286万円減)でいずれも減少した。同庁は「取り締まりの強化の影響などで全般に1件当たりの被害額が減少する傾向にある」と分析している。
     暴力団組員または準構成員が容疑者だった事件は69事件で全体の3割を占め、暴力団がヤミ金融に深くかかわっていることをうかがわせた。
2007.7.25(水)更新
  • <経営統合>プロミスと三洋信販、26日に基本合意へ
     経営統合へ向け交渉中の消費者金融大手、プロミスと三洋信販が26日に基本合意する見通しになった。プロミスが株式の公開買い付け(TOB)などで、三洋信販を完全子会社化し、プロミスが役員を派遣する方向で調整している。26日の両社の取締役会で正式決定する。統合すれば、営業収益と貸出金残高で業界首位に躍り出る。
     先週末から今週にかけ三洋信販の株価が落ち着いていることから、両社は統合で大筋合意。株式の買収価格と経営統合後の三洋信販の役員構成などを巡り詰めの協議を続けている。三洋信販の創業者の椎木正和会長の資産運用会社で、三洋信販の発行済み株式の約25%を保有する「朝日エンタープライズ」をプロミスが買収。TOBと併せて完全子会社化を目指す。
     統合交渉に伴う資産査定で、三洋信販は08年3月期連結業績予想が数百億円規模の最終赤字となる見通しとなった。過払い利息の返還に備えた引当金を積み増すためで、4〜6月期決算発表で業績予想を公表する。

  • CM削減や返済最長5年、貸金業者・信販の自主規制案判明
     改正貸金業法が年内に本格施行されるのに合わせ、消費者金融などの貸金業者や信販会社が実施する自主規制ルール案が22日、明らかになった。
     若者らの安易な借り入れを防ぐため、テレビコマーシャル(CM)の放映時間を大幅に制限する。パチンコ店や公営ギャンブル場近くに自動契約機を新設することも禁じる。
     改正貸金業法は貸金業者らに、各社が加盟する新しい協会を設け、自主規制ルールを作ることを義務付けた。これを受け、大手消費者金融などが中心となってルール案を検討していた。協会は年内にも発足する。
     ルール案によると、視聴者が多い午前7〜9時と午後5〜10時の時間帯はテレビCMを放映しない。午後10時〜午前0時の間は、関東や近畿など放送地域ごとに1業者あたり月間100本までとする。大手消費者金融7社は昨年4月からの自主規制で同様の制限を行い、放映時間を約6割減らした。大手はこれを時限的な措置と想定していたが、今後も続けることになる。
2007.7.20(金)更新
  • アイフルとプロミス、三洋信販へ相次ぎ経営統合打診
     消費者金融で国内5位の三洋信販(本社・福岡市)に対し、業界首位のアイフルと、同3位のプロミスがそれぞれ経営統合を打診していたことが、19日分かった。
     昨年12月に改正貸金業法が成立し経営環境が厳しさを増す中、アイフル、プロミスはともに、九州・中国地方に顧客基盤を持つ三洋信販を取り込むことで生き残りを模索する。今後、三洋信販を巡る争奪戦となる可能性もある。
     改正貸金業法の成立で、貸出金利の上限が現在の年29・2%から2009年をめどに年20%に引き下げられる。融資額を顧客の年収の3分の1以下に抑える総量規制も導入されるため「各地域で存在感を示すことが生き残りの必須条件」(大手幹部)とされる。

  • グレーゾーン金利過払い返還 原則、利息上乗せ 最高裁初判断
     利息制限法の上限(残元本に応じ年15〜20%)を超えた「グレーゾーン金利」で貸金業者に支払った過払い金が借り手に返還される際、どのような基準で貸金業者に利息(年5%)の上乗せを求められるか−が争われた訴訟の上告審判決が13日、最高裁第2小法廷であった。今井功裁判長はグレーゾーン金利の適用が認められない場合には「貸金業者は特段の事情がない限り、不当な過払い金の発生を知っていたと推定される」と指摘し、原則的に利息を上乗せしなければならないとの初判断を示した。
     2審・東京高裁判決によると、東京都新宿区の女性は平成7年10月から16年4月まで、貸金業者「エイワ」(横浜市)との間で、グレーゾーン金利で借り入れと返済を繰り返した。女性は同月時点で過払い金約36万円が発生していたとし、返済を求めて提訴していた。
     貸金業法では金銭の貸し付けと返済時に、必要事項を記した書面の交付を貸金業者に義務づけている。グレーゾーン金利でも、書面が交付されていれば返済は有効とみなすと規定している。
     エイワは書面の一部を交付していなかったが、1審・東京地裁と2審はいずれも「過払い金の発生を知っていたとは認められない」と指摘。過払い金の発生を知っていた場合に上乗せする利息の支払いは認めず、過払い金の返還のみを命じていた。
     判決理由で今井裁判長は「エイワへの返済にグレーゾーン金利の適用は認められず、不当な過払い金の発生を知っていたと推定される」と指摘。2審判決を破棄し、グレーゾーン金利が適用されると認識した事情の有無を調べるため、審理を同高裁に差し戻した。

  • 上期、早期退職者募集企業 ノンバンク上位にズラリ 5社で2000人
     民間信用調査会社の東京商工リサーチが11日まとめた2007年上期(1〜6月)の上場企業の「希望・早期退職者募集状況調査」によると、募集人数の多い企業上位10社のうち、信販大手のアプラスをはじめとする半数の5社をノンバンクが占めた。5社の募集人員は合計で2000人に達した。
     昨年末の貸金業規制法の改正で灰色(グレーゾーン)金利の撤廃が決まり、契約者から過払い利息の返還請求が相次いでいるほか、将来の返還に備えた引当金の積み増しで、業績が大きく悪化しているため。灰色金利の撤廃問題がノンバンクの従業員を直撃している実態が改めて浮き彫りになった。
     希望・早期退職を募集したノンバンクは、アプラス、アイフル、オリエントコーポレーション、ジャックス、三洋信販の5社。募集人員が最も多かったのはアプラスの750人で、正社員の約3分の1にあたる639人の応募があった。
     アイフルはグループ会社を合わせて400人を募集したのに対し、応募者は募集を大きく上回る644人に達した。
     このほか、オリエントコーポレーションも350人の募集に対し、472人の応募があった。ジャックス(募集300人)、三洋信販(同200人)は現在も募集を継続している。
     ノンバンク各社は、人員削減以外にも、店舗の統廃合などのリストラを急いでいる。
     調査は希望・早期退職者の募集または予定を公表し、具体的な内容を確認できた企業についてまとめたもので、全体の企業数も、前年同期比30%増の39社に達した。
2007.7.10(火)更新
  • 貸金業の登録業者急減、ピークの4分の1・3月末1万2000
     貸金業の登録業者が急速に減少している。全国貸金業協会連合会のまとめによると、2007年3月末時点の全国の登録業者数は約1万2000で前年比17%減少。ピークだった1985年の4分の1以下まで減った。個人向けローンの金利規制の強化を柱とする法改正を受けて、中小の貸金業者の廃業が増えているためとみられる。
     貸金業者の登録数は1980年代半ばには5万近くあった。規制強化に伴って貸金業登録に個人で300万円、法人で500万円の純資産の保有が必要になった04年から05年にかけて急減。さらにローンの上限金利を現行の29.2%から20%以下に引き下げることなどを盛った改正貸金業法が昨年末に成立したことで、利益率の大幅な悪化を見込んだ中小業者の市場からの撤退に拍車がかかった。

  • 貸し過ぎ防止、返済3―5年以内・貸金業界が自主規制案
     グレーゾーン金利の廃止や貸付総額規制を盛り込んだ貸金業法の成立を受け、年内に発足する貸金業協会が設ける自主規制ルールの検討内容が明らかになった。貸し過ぎを防ぐため、返済期間を3―5年以内とするほか、1日に何件も借り回っている人への融資も自粛する。テレビCMや屋外の広告看板も大幅に制限する。
     消費者金融会社や信販会社などの業界団体が新たに横断的な業界団体をつくるために組織した新協会設立協議会がまとめた。この案によると、個々の貸し付けの最長返済期間を、貸付額30万円以下の場合は3年、30万円超では5年に制限。貸し過ぎや利払い負担が過大になるのを防ぐ。

  • <プロミス>グレーゾーン金利全廃検討 既存契約分も含め
     消費者金融大手のプロミスが、利息制限法の上限(15〜20%)と出資法の上限(29.2%)の間のグレーゾーン金利を、既存契約分も含め全廃する方向で検討していることが6日、分かった。全廃しても黒字が確保できる見通しがつけば、年内にも全契約者の金利の上限を年20%以下に下げる。消費者金融大手各社は、新規契約分から上限金利を引き下げているが、既存契約者も含めた引き下げは初めて。
     貸金業規制法の改正に伴う3年後の灰色金利の禁止に、前倒しで対応したもの。プロミスの上限金利は現在年25.55%。優良顧客には20%以下の金利を適用しているが、平均は約21%。
     灰色金利は3年間認められているが、消費者金融やカード会社は優良顧客の囲い込みなどで上限金利を前倒しで引き下げている。他社は、新規契約者と一部の優良顧客に対象を限定しているが、プロミスは「新規契約者だけ下げれば、今まできちんと返済してきた既存契約者の反発を買い、顧客離れにつながりかねない」(同社首脳)と判断した。
     プロミスは利息制限法の上限金利を超えて受け取った「過払い利息」の返還請求が増え、07年3月期連結決算は上場来初の赤字となったが、08年3月期連結決算はリストラなどで140億円の黒字を見込んでいる。08年3月期決算が赤字に陥る可能性があれば、金利引き下げは先送りする。

  • 県:商工ローン過払い金、差し押さえ執行 /神奈川
     県が納税者の超過利息(グレーゾーン金利)による商工ローンへの過払い金の差し押さえを執行し、県税の滞納整理をしていたことが4日、分かった。行政が貸金業者への過払い金の返還を通じて収税するのは全国的にも珍しいという。
     県税務課によると、00〜06年度の自動車税などの滞納が約1000万円あった横浜市内の中古車販売業者が東京都内などの商工ローン4社から多額の資金を借り入れたことが判明。業者には税金を捻出(ねんしゅつ)する方法が他になかったため、県が3〜4月、業者が支払っていた過払い金計1435万円を差し押さえた。
2007.6.28(木)更新
  • 武富士 三菱地所に賠償請求 前会長宅処分めぐり
     消費者金融大手、武富士の故武井保雄前会長宅で今も家族が住み、研修施設としても使われている「真正館」(東京都杉並区)について、三菱地所が3月に東京地裁に処分禁止の仮処分を申し立てた(5月に取り下げ)問題をめぐり、武富士側は株価下落や顧客の減少、信用棄損などを招いたとして三菱地所に対し、2億円の損害賠償請求訴訟を21日、東京地裁に起こした。
     訴訟を起こしたのは、武富士と「真正館」を所有するグループ企業の大央、保雄前会長の次男で武富士専務執行役員の武井健晃氏の三者。
     訴状によると、三菱地所は真正館の土地建物を、大央の代理人を請け負ったとされる第三者による偽造された書類に基づいて買い受けた、としている。さらに仮処分の申請も大央に対し売却の意思の確認なども一切ないまま申し立てをし、三菱地所側に過失があったのは明らか、と結んでいる。
     武富士のコメント 真正館を長年研修施設として社員の心のよりどころとしてきた弊社にとり、誠に遺憾。
     三菱地所のコメント 訴状を受け取っていないので、コメントできない。

  • 「武富士の提訴は違法」東京地裁が判断
    消費者金融大手「武富士」の批判記事を書いたジャーナリストが「2億円の損害賠償請求訴訟を起こされ、精神的苦痛を受けた」として、同社と当時の会長に対し、2億2000万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は「武富士の提訴は違法」との判断を示した。裁判長は「根拠もなしに批判的言論を抑圧する意図で提訴」と指摘。

  • 貸金業規制法違反:「障害者の通帳預かり悪質」 貸金業者に有罪判決−−地裁 /熊本 貸金業規制法違反に問われた熊本市城東町の貸金業者「かがわパーソナル」(金融部門は廃業)と社長の香川尚三被告(69)の判決公判が熊本地裁であり、小田島靖人裁判官は香川被告に懲役10月執行猶予3年(求刑懲役10月)、同社に罰金100万円の有罪判決を言い渡した。
     判決によると、香川被告は関連会社の役員らと共謀。04年12月末から05年9月上旬にかけて貸付金の返済を得るため、障害者基礎年金などが振り込まれる通帳などを顧客13人から預かった。
     弁護側は「通帳を保管したのは、別会社のミユキ・ケイ」と無罪を主張したが、小田島裁判官は「ミユキ・ケイの保管業務は実質的に被告会社から独立した業務でない」として主張を退けた。さらに「組織的かつ巧妙な犯行で悪質」と判決理由を述べた。

2007.6.19(火)更新
まさに「正論」といった慶大教授・小林節先生のご意見が6月18日付産経新聞に掲載されました
(下記に全文記載)。是非ご一読下さい。(弊社法改正対策室長 田中喜八郎)
  • 慶応大学教授・小林節 新貸金業法は憲法違反ではないか
    ■まじめな貸金業者の人権も考えて
     ≪立法目的と手段が不一致≫
     昨年12月に貸金業法等が改正、公布され、3年後には消費者金融と事業者金融の制度が大きく様変わりすることになった。
     その立法目的は、マスコミ報道により社会問題化された多重債務者を出さないことであり、今回そのために採用された対策の中心は上限金利を年29・2%から20%に下げることである。確かに、金利を下げれば債務者の負担は軽くなりそれだけで多重債務者は減るような印象を受ける。
     しかし、実際に問題はそのように単純ではなさそうである。
     まず、多重債務者問題を取材したジャーナリストや現場で対応している業者に聞いてみると、多重債務者当人の性格と生活態度にこそ主たる原因がある場合が多いとのことである。例えば、いわゆるサラ金の自動貸出機からパチンコ店や飲食店へ直行する人々の姿を見ると、いかなる法制度の下でもその人々は救えないような気持ちになってくる。大手貸金業者が設置している無人契約機も、自己管理能力の低い人には安易に借金をさせてしまうものであろう。また、残高にかかわらず月々一定額の返済ですむいわゆるリボルビング返済方式も、自己管理能力の低い人には安易に借金を重ねさせてしまう要因であろう。
     さらに、最近は少なくなってきたが、感じのいい女性などを使った過剰なCMなども自己管理能力の低い人には不用意な借金を促す要因であろう。だから、多重債務者問題の解消には、無人契約機とリボルビング返済方式とCMを合理的に規制することと、多重債務に陥りやすい人々へのカウンセリング制度の確立こそが最も有効な対策のはずである。

     ≪多重債務者が闇に移行?≫
     にもかかわらず、今回、採用された対策の中心は金利の引き下げである。しかし、この金利の引き下げは、当初から指摘されていたことだが、すでにある種の逆効果を招いているようである。
     まず、消費者金融と事業者金融は、担保のある者に低利かつ長期で高額を貸し出す銀行が対象としてきた市場とは別物である。つまり、担保のない個人や事業者に短期で比較的少額の金を融資する市場である。担保がない以上、回収不能になる危険が高く、また1件ごとの金額は少なくても手間は1件ごとにかかる以上、当然、金利を高く設定しなければ、経費と収益が出ず、ビジネスとして成り立たない。だからこそアメリカ諸州の上限金利の平均が30%台で、カナダでは60%、イギリスでは無制限(つまり契約自由)などとなっているのであろう。
     それを今回、わが国では29・2%から20%に下げた結果、ビジネスとして採算が合わなくなり、もっと有利な資金運用を図るべく転業する業者も出始めた。また、貸し倒れリスクを少なくするために融資前審査が厳しくなり、回収も厳格になり、融資残高が激減しそれだけ市場が縮小し始めているとの報告も聞く。
     そして、今回のように貸し渋りと貸し剥(は)がしにより資金の市場への供給が減少したとしても、だからといってこの種の資金需要がなくなるわけではない。その結果は、中小企業や個人事業者の倒産の増加や、いわゆる闇金融に頼らざるを得ない消費者の増加につながるはずである。

     ≪再改正をためらうな≫
     闇金は、もとより法令を無視した業者であるため、その金利に上限はなく、また、その取り立て方法も違法行為が常態化している。これでは昨年の法改正がその正当な目的に反した悪しき逆効果を招いていることになる。つまり、新たな多重債務者が生まれ、その存在が闇に隠れるだけであろう。これでは、立法目的とそのために採用された手段が合致していない。
     そして、この問題は、他面で既存の多くのまじめな小さな貸金業者から仕事を奪うことで、彼らの営業の自由(憲法22条)、財産権(29条)、極端な場合には生存権(25条)までを脅かす人権問題である。そういう意味では、今回の立法の違憲性が問われてしかるべきであろう。
     民主政治は試行錯誤を重ねながら前進していく仕組みである。だから旧法の不備を今回の改正で補おうとしたように、問題に気づいた今、新法の見直しも躊躇(ためら)う必要はない。
     信用収縮の結果、中小企業や個人事業者の倒産が急増してわが国の経済の活力が失われ、新しい多重債務者群が闇金の餌食になり違法組織の資金力が補強されてからでは遅い。冷静な見直しが急務であろう。

2007.6.7(木)更新
  • <武富士>1330億円課税取り消しで国が控訴
     消費者金融大手「武富士」元会長の長男に対する約1330億円の課税処分を取り消した東京地裁判決(5月23日)を不服として、国側は6日、控訴した。東京国税局の新谷逸男・国税広報広聴室長は「地裁の判断には疑問がある」とコメントした。地裁判決は、個人としては史上最高額の追徴課税取り消しだった。

  • 貸金業規制法違反:容疑で2人逮捕−−米子署 /鳥取
     米子署は5日、貸金業規制法違反(無登録営業)と出資法違反(高金利)の疑いで、米子市両三柳、無職、前田篤彦(63)と同市河岡、無職、朝日志津江(52)の両容疑者を逮捕した。
     調べでは、両容疑者は共謀し、県知事の登録を受けずに貸金業を営み、04年7月8日に同市内の飲食店で男性(34)に現金25万5000円を貸し、05年5月10日から06年7月11日まで、男性から法定限度利息の年29・2%を超えた年80・3%の利息割合で貸し付け、法定限度利息額を約28万円分上回る計42万9000円の利息を前田容疑者名義の口座に振り込ませた疑い。
     朝日容疑者は「私は知らない」と容疑を否認し、前田容疑者は「金は貸したが、利息のことは分からない」と容疑を一部否認しているという。同署は余罪を追及している。

  • 貸金業規制法違反:無登録で貸金業、会社社長を逮捕−−容疑で西署 /大阪
     西署は4日、東大阪市玉串元町、コンサルティング会社「プラスウイン」社長、松下宣敬容疑者(55)を貸金業規制法違反(無登録営業)容疑で逮捕した。
     調べでは、松下容疑者は府知事の登録を受けずに昨年5月〜同年12月、大阪、神戸両市内の警備会社など計4社に計8400万円を貸し付けた疑い。松下容疑者は「貸金業はしていない。グループ会社に貸し付けているだけ」と容疑を否認しているという。
     同署によると、4社のうち1社の社長が今年4月、大阪市の発注工事を巡って警備業法違反容疑で逮捕されたことから発覚した。

2007.6.1(金)更新
  • 貸金業無登録営業:容疑で中泊町議ら逮捕 /青森
     青森県警生活環境課と五所川原署は5月31日、無登録で貸金業を営んでいたとして、中泊町尾別、同町議、秋田博(66)と弘前市山王町、無職、武田てつ(65)の2容疑者を貸金業規制法違反(無登録営業)の疑いで逮捕した。
     調べでは、秋田容疑者らは04年6月27日ごろから05年9月7日ごろまでの間、知事の登録を受けずに、五所川原市内などで4人に5回にわたって計480万円を利息付きで貸し付けた疑い。
     秋田容疑者は昨年12月の中泊町議選に中里選挙区(定数13)から立候補し、立候補者15人中10番目で初当選。今年1月、秋田容疑者のいとこの女性(77)が公職選挙法違反(現金買収など)容疑で逮捕され、3月に有罪判決を受けた。

  • <アイフル>金利上限20%に先行引き下げ 8月から 
     消費者金融大手のアイフルは5月31日、貸出金利の上限を8月1日の新規契約分から年15〜20%に引き下げると発表した。貸金業規制法の改正で、3年後をめどに現在年29.2%の上限金利が20%以下に引き下げられるが、前倒しする。上限金利の先行引き下げは、アコムに次ぎ大手で2社目。

  • 盛岡・消費者金融横領:元消費者金融社員、懲役1年を求刑−−横領金受け取る /岩手
     盛岡市内の消費者金融会社で社員が横領していたとされる事件で、犯罪収益規制法違反の罪に問われた滝沢村滝沢鵜飼、元消費者金融会社社員、樋口裕司被告(35)に対する論告求刑公判が5月23日、盛岡地裁(杉山慎治裁判官)であり、検察側は懲役1年、罰金50万円を求刑した。
     起訴状によると、共犯で同居の同、工藤瑞穂被告(34)=業務上横領罪で公判中=は06年5月8日、勤務先の盛岡市上堂4のパン信販(本社・仙台市青葉区)盛岡支店=同年7月末に閉店=で現金58万円を着服。樋口被告は同9日ごろ、横領した犯罪収益の一部と知りながら、現金54万円を受け取った。
     樋口被告は、検察側の冒頭陳述に「横領した金とは知らなかった」と、無罪を主張していたが、公判途中で起訴事実を認めている。

  • 消費者金融過払い金:清算手続き中のパン信販に、返還求め申し入れ
     高金利の貸金による被害者らでつくる市民団体「高金利引き下げおよび多重債務対策を求める全国連絡会」と「みやぎ青葉の会」は5月16日、清算手続き中の消費者金融「パン信販」(本社・仙台市青葉区)に対し、法定超過利子分の過払い返還を求める申し入れを行った。金利のグレーゾーン撤廃に関し、返還前に倒産して「取り逃げ」する業者が出ると懸念されており、先手を打った形。同社は東北地方中心に貸し付けを行っていた。清算前の申し入れは全国で初めてだという。
     同連絡会などによると、同社は93年の設立以降、利息制限法による上限金利(年15〜20%)を超える一方、出資法の規定(同29・2%)以下の金利で貸し付けをしてきた。法改正で、このグレーゾーンの撤廃が決定。利息返還請求の増加などから事業継続は難しいと判断し、3月31日の株主総会で解散決議を行った。
     清算手続き終了までに債権者が過払いを申請しない場合、返還されない恐れもあるとして、この日の申し入れでは、(1)過払い債権者への個別の通知(2)6月2日としている債権申し出期限の延長――などを要求。また、親会社の消費者金融「シンキ」(本店・東京都新宿区)にも債務の引き継ぎを求めた。
     同社はシンキに営業貸付債権を譲渡して解散する予定で、譲渡する債権額は58億円、口座数は1万8000。過払い債権者は、同社が事業展開した東北各県に集中し、全国各地に散らばっているとみられる。
     同全国連絡会代表幹事の新里宏二弁護士は「過払い金の返還は多重債務者の保護に欠かせない。3年後の改正利息制限法の施行で多くの業者の廃業が見込まれる中、清算前の不正を許さない仕組みを作る必要がある」と語った。
     一方、同社の小野十八男・清算人は「今後の対応を検討中のため、現段階では何も言えない」と話している。

2007.5.30(水)更新
  • 多重債務者に融資話、数百人から2億…詐欺容疑12人逮捕
     多重債務者らにダイレクトメールで融資を持ち掛け、保険料名目で金をだまし取ったとして、千葉県警捜査2課などが、当時未成年だった3人を含む男女計12人を詐欺容疑で逮捕していたことが29日、わかった。
     県警は被害者が全国で数百人に上り、被害総額は2億円を超えるとみている。
     逮捕されたのは、リーダー格の寺田勝洋(27)(前橋市)、米山和俊(28)(千葉県流山市)の両容疑者ら12人。このうち、11人が詐欺罪で起訴されている。
     調べによると、寺田容疑者らの直接の逮捕容疑は、「500万円まで融資します」としたダイレクトメールを見て2003年10月に電話をかけてきた長野県の男性に、「融資には保険料が必要」と言って振り込ませた現金5万8900円をだまし取った疑い。

  • 融資話で詐欺、4人逮捕=「年3億稼いだ」−神奈川県警
     融資すると持ち掛け信用調査費として金をだまし取ったとして、神奈川県警捜査2課などは29日までに、詐欺容疑で宮崎県延岡市赤水町、無職藤原武尊容疑者(23)ら4人を逮捕した。
     同容疑者を含む3人は容疑を認め、「1カ月で3000万円くらい稼いだ。年間3億円くらいは稼いだと思う」などと供述している。
     調べによると、藤原容疑者らは架空の融資会社名でダイレクトメールを郵送。昨年9月、電話で申し込んだ東京都渋谷区の自営業者に「融資を実行する。信用調査のため費用が必要」と偽り、計58万円を振り込ませた疑い。
     この口座には昨年2月から今年2月までに、約5000万円が振り込まれていた。藤原容疑者らは複数の口座を使用していたとみられ、同課は余罪も追及する。 

  • <武富士>長男への追徴課税1330億円を取り消し 国敗訴
     消費者金融大手「武富士」の武井保雄元会長(故人)夫妻からオランダの投資会社の株式を贈与された長男の武井俊樹元専務(41)が、国を相手に贈与税など約1330億円の課税処分取り消しを求めた訴訟で、東京地裁は23日、課税を全額取り消した。個人への追徴課税取り消しでは史上最高額とみられる。俊樹氏は延滞税を含め約1585億円を納税しており、判決が確定すれば国側は還付加算金を加えた1700億円余を返還することになる。
     当時の相続税法は、海外居住者が国外財産の贈与を受けた際は非課税としており、贈与時の俊樹氏の「住所」が国内か海外かが争点だった。俊樹氏は香港に在住し武富士の現地法人の社長を務めていたが、国税当局は「税回避目的の一時的な滞在」と主張していた。
     判決で鶴岡稔彦裁判長(定塚誠裁判長代読)は、俊樹氏が97〜00年の3分の2を香港で過ごし、職業活動も香港が中心だったと認定。俊樹氏が非課税を認識していたとしつつも「税回避のみを目的に香港に滞在していたとは認めがたく、国内に住所があったと認定するのは困難」と判断した。
     判決によると、俊樹氏は99年12月、元会長夫妻が出資してオランダに設立した投資会社の株式を贈与された。俊樹氏は贈与税を納めず、東京国税局は申告漏れを指摘した。
     判決を受け、俊樹氏は「法で定められていない納税義務は負わないことが明確にされうれしい」とコメントした。
     問題となった規定は00年4月の法改正で、贈与した人と受けた人のどちらかが5年以内に日本に住所を持っていた場合は、課税対象になると改められている。
     新谷逸男・東京国税局国税広報広聴室長の話 主張が認められなかったことは大変残念。控訴するかどうか、関係機関と判決文を検討中だ。

  • <プロミス>内野代表取締役会長が退任 久保副社長が代表権
     消費者金融大手のプロミスは18日、内野正昭代表取締役会長が退任すると発表した。内野氏の任期は来年6月までだが、「一身上の都合」で本人が退任を申し出たという。後任の会長は置かず、資本提携先の三井住友フィナンシャルグループ(FG)出身の久保健副社長が代表取締役に就任する。

2007.5.17(木)更新
  • <アコム>貸出金利上限を年18%に引き下げ 6月中旬から
     消費者金融大手のアコムは10日、貸出金利の上限を6月中旬から年18%に引き下げる方針を固めた。貸金業規制法改正で3年後をめどに現在は年29.2%の上限金利が20%以下に引き下げられるのに先駆けた措置。同様の引き下げは中堅消費者金融やカード会社が始めているが、消費者金融大手ではアコムが初めて。上限金利の引き下げで優良顧客を囲い込む狙いで、他社も追随する可能性がある。
     アコムの現在の貸出金利の上限は年27.375%で、利息制限法の上限を超えている。新規貸出分から年18%に引き下げる。法改正で引き下げは決まっているものの、現行はグレーゾーン金利として取り扱われているため、大手は先行引き下げに消極的だった。しかし、07年3月期決算では、利息制限法を超える過去の「過払い分」の返還請求が相次ぎ、大幅な赤字決算となっている。このため、金利を下げることで優良顧客を囲い込む方が将来的には経営の安定につながると判断した模様だ。
     同様の動きは新生銀行の関連会社の中堅消費者金融シンキが4月から実施。カード会社でも、三井住友カードやオリコなどが引き下げている。

  • <消費者金融決算>大手4社の最終赤字、1兆7085億円に
     消費者金融大手4社(アコム、アイフル、武富士、プロミス)の07年3月期連結決算が10日出そろい、最終(当期)赤字が4社計で1兆7085億円にのぼった。利息制限法による上限金利を超えて受け取った「過払い利息」の返還請求に備えて、引当金などを大きく積み増したため。全社そろって06年3月期の黒字から赤字に転落した。

  • 損賠訴訟:「取引履歴不開示は不法」 債務者ら、日専連ファイナンスを提訴 /熊本
     熊本市の貸金業者、日専連ファイナンスが取引履歴の開示請求に応じないのは不法などとして、県内の債務者ら70人が9日、同社に計1億2000万円の過払い金返還と損害賠償を求めて熊本地裁などに提訴した。
     訴状によると、債務者らは債務整理の手続きのため同社に取引履歴の開示を請求した。しかし、同社は一部しか開示しなかった。債務者らは取引履歴が開示されない期間に返済した金は過払い金に当たるとして計9600万円の返還を、更に取引履歴を開示しないことで任意整理が滞ったとして慰謝料など計2500万円を求めている。
     最高裁は05年7月の判決で「貸金業者は取引履歴を開示すべき義務を負う」とした。代理人の弁護士らによると、同社は改正(00年)前の貸金業規制法が「取引履歴を記載しなければならないのは過去3年分」としていたのを根拠に97年6月1日以前の取引履歴は「保存していない」として開示しないという。
     提訴後会見した弁護士らは「日専連はいつ、いくら貸したのかさえ開示せず、債務の整理が進まない。計算できないようにして過払い金の回収を逃れようとしているとしか思えない」と語った。
     日専連は「訴状が届いていないので、コメントできない」としている。

  • 無登録貸金業男2人を逮捕 容疑で 京都府警
     京都府警生活経済課と山科署は10日、貸金業規制法違反と出資法違反の疑いで、京都市下京区西七条北東野町、野菜梱包(こんぽう)業菅原伸司容疑者(48)と、住所不定、アルバイト酒田和明容疑者(42)を逮捕した。
     調べでは、2人は無登録で貸金業を営み、菅原容疑者は2005年7月−昨年8月の間、山科区の男性(59)ら2人に計300万円を貸し付け、法定金利の最大約4倍の利息を取った疑い。酒田容疑者は昨年7月、西京区の無職男性(49)ら3人に計11万円を貸し付け、法定金利の最大約43倍の利息を取った疑い。2人は口コミなどで客を募っていたといい、府警が2人の関係や余罪を追及している。

  • 貸金業規制法違反:被告に懲役10月を求刑 /熊本
     貸金業規制法違反に問われた熊本市の貸金業者「かがわパーソナル」(廃業)と元社長の香川尚三被告(69)の公判が15日熊本地裁であり、検察側は同社に罰金100万円、香川被告に懲役10月を求刑した。
     起訴状などによると、香川被告は関連会社の役員らと共謀し04年12月末〜05年9月上旬、法で禁止されているのに融資の返済資金を引き出すため顧客13人から障害者基礎年金などが振り込まれる通帳などを預かった。
     検察側は論告で「通帳などを形式的に別法人の関連会社に保管させ、法の網の目をかいくぐろうとしており、巧妙かつ悪質」と指摘した。
     弁護側は「通帳を保管したのは、別の会社。役員との共謀についても立証されていない」と無罪を主張した。

2007.5.11(金)更新
  • <ニコス>最終損益は521億円赤字 貸金業規制法の影響で
     三菱UFJニコスが7日発表した07年3月期連結決算は、最終(当期)損益が521億円の赤字(06年3月期は196億円の黒字)だった。貸金業規制法改正の影響で貸し倒れ引当金を計約535億円積み増したことが主因。最終赤字は3期ぶりで年間配当も無配にした。

  • <信販決算>ジャックス、今期は初の経常赤字に
     信販大手のジャックスは9日、08年3月期連結の経常損益が70億円の赤字になるとの見通しを発表した。貸金業規制法の改正に伴い、貸し倒れ引当金を積み増すため。経常赤字は1954年の創業以来初。同社は、高金利のグレーゾーンでの貸し出しを97年にやめているが、貸し倒れに備えた引き当てを強化することにした。

  • アイフル07年3月期連結決算 最終赤字4112億円、創業以来初めて
     消費者金融大手のアイフルが9日発表した2007年3月期の連結決算は、最終損益が4112億円の赤字(前期は658億円の黒字)に転落した。昨年末の貸金業規制法の改正に伴い、利息制限法の上限(20%)を超える「グレーゾーン(灰色)金利」の返還請求が増加したことなどが主な要因。昨年4月に強引な取り立てなどの違法行為で、金融庁から業務停止命令を受け、顧客離れが進んだことも響いた。
     最終赤字に陥るのは創業以来初めて。過払い利息の返還は毎月20億〜40億円に達し、「高位で安定している状態」(福田吉孝社長)という。このため、利息返還に伴う費用は1130億円に膨らんだ。貸し倒れ関連費用も3403億円に上り、それぞれ営業費用として計上した。
     すでに、トライトなどの消費者金融子会社4社を経営統合するとともに、グループで正社員400人を削減するといったリストラ策も発表。リストラ関連費用275億円を特別損失として計上した。
     また、業務停止や法改正を受け、与信審査を厳格化したことから新規顧客の成約率も低下。売上高に相当する営業収益は前期比9・2%減の4990億円に止まった。
     一方、08年3月期の業績見通しは、営業収益が17・9%減の4098億円と予想。顧客離れが続くとみている。ただ、利息返還費用の計上が一巡するなどで、最終損益は320億円の黒字に転換する見込みだ。

  • 新生銀行 最終赤字609億円 07年3月期連結決算
     新生銀行が9日発表した2007年3月期連結決算は、最終損益が609億円の赤字となった。赤字転落は経営破綻(はたん)した旧日本信用銀行を引き継ぎ、00年3月に発足して以来初めて。貸金業法改正で決まった「グレーゾーン(灰色)金利」の撤廃で傘下の信販会社アプラスや消費者金融シンキの業績が悪化したこと
    が最大の要因。買収したノンバンクをテコにリテール(個人向け)事業を強化する戦略が、規制強化でつまずいた形だ。
     前身の長銀は法人向けを中心としており、新生銀では信販や消費者金融などのノンバンク部門をリテール事業の柱の一つとして位置づけ、04年にアプラスを買収した。しかし、灰色金利の返還請求などでアプラスの業績が悪化。資産価値の目減りを決算に反映させる減損処理を余儀なくされた。
     持ち分法適用会社のシンキを含めた減損処理に伴う特別損失は1041億円に上っている。
     消費者金融をめぐる環境は今後も厳しい状況が続くのは確実で、ノンバンク事業のテコ入れは急務だ。
     新生銀にとって、ビジネスモデル再構築の切り札となるとみられているのが、ダイエーが保有株の一部を却するクレジットカード子会社、オーエムシーカード(OMC)。現在、新生銀と三井住友フィナンシャルグループが有力売却先に挙がっており、早ければ今月中にも譲渡先が確定する見込みだ。
     また、すでにノンバンク部門のリストラに着手したほか、ITを活用した新たな事業展開やリスク管理の強化も検討している。
     メガバンクも傘下のノンバンクの業績悪化の直撃を受けており、テコ入れのため、新たな買収に動き、ノンバンク再編が加速する可能性もありそうだ。

2007.5.2(水)更新
  • 消費者金融 灰色金利廃止に備え新規貸し付け引き締め
     消費者金融大手が新規の貸し付けを絞り込んでいる。これまで高収益の元となっていたグレーゾーン金利が09年末をめどに廃止されるのを前に、資金回収をより確実にしようと顧客の選別を進めているのだ。これまでの高金利に頼った経営戦略を転換し、審査基準を厳しくしても返済が期待できる優良顧客を相手に、生き残りを図る。
     プロミスの07年3月期連結決算によると、新規貸し付けの申し込みに対し、実際、貸し付けが決まった率を表す「契約率」は50.2%で、前期より9.7ポイント低下した。申し込み者数自体は50万人程度で大きな変化はなく、契約率の低下は「昨年12月から審査を厳しくした結果」(プロミス)といえる。08年3月期は、審査の厳格化を嫌気して、申し込み件数も45万人程度まで落ち込みそうで、契約率は40%弱を見込む。
     こうした傾向は、アイフル、アコム、武富士にも共通する。プロミスを加えた大手4社の今年2月の新規貸し付けの平均契約率は44.5%。2人に1人は融資を断られた計算だ。前年同期の平均契約率64.3%に比べ約20ポイントの低下で、顧客の選別を急ぐ大手の姿勢が鮮明になっている。
     消費者金融はこれまで、グレーゾーン金利のお陰で、高金利で多数の顧客に貸し出すことにより、返済できない顧客によって発生する損を上回る利益を確保してきた。しかし、グレーゾーン金利が廃止されると、損を減らさなければ収益の悪化が避けられない。顧客の選別はこのためだ。「既に3社以上から借り入れがある場合、融資を断るケースが多い」(大手)といい、アイフルは融資対象を69歳以下とする年齢制限を導入した。
     一方、中小の消費者金融会社では、廃業が続出している。昨年4月からの半年間で貸金業者は約1割減ったが、大半が中小業者。業界団体幹部によると、昨年12月の改正貸金業規制法成立後、廃業のペースは一段と上がったという。規制強化を受けて銀行やノンバンクが、中小業者への融資を手控えるようになったためだ。
     大手より審査が緩い中小業者は、これまで大手から新規貸し付けを断られた借り手の受け皿になってきたが、こうした業者が廃業に追い込まれることで、どこからも貸し付けを受けられない人が増える可能性がある。
     米格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズの根本直子マネジング・ディレクターは「規制強化に対応するため、大手は今後さらに融資の厳格化を強めるだろう」と予測。将来的に大手の貸付残高は半減すると試算している。

2007.4.11(水)更新
  • 三和ファイナンス違法取り立て 全店に業務停止命令 43〜66日間
     金融庁は4日、消費者金融準大手の三和ファイナンス(東京都新宿区)に対し、本社主導で違法な取り立てを行っていたなどとして、国内415の全店舗(無人店を含む)について43〜66日間の業務停止命令を出した。貸金業者への全店業務停止命令としては最長の処分となる。
     昨年の立ち入り検査で、債務者の家族らに支払いを迫ったり、子供の学校名をしつこく聞くなどの違法な取り立てが、札幌支店や八重洲支店などで行われていたと判明。取引履歴の開示を求められた際に一部を保有していないとうそを答えたり、交渉の経過を帳簿に記載しなかったりした違法行為が複数の支店で見つかった。
     さらに、違法行為を助長するマニュアルや本社の指示がみとめられ、金融庁は「全社的に法令順守意識が著しく欠如し、内部管理体制に重大な不備がある」として、異例の長期処分とした。
     違法行為が見つかった札幌支店など10カ所は4月23日から45〜66日間(営業日で30〜45日)、その他の全店は43日間(28日)、顧客からの返済など一部を除き、貸し出しや勧誘といった全業務を停止する。
     三和ファイナンスは昭和47年創業、昨年末の貸出残高は約1464億円で業界11位(推定)。全店業務停止は昨年4月のアイフル、12月の三洋信販に続く。
    上記処分に関する関東財務局のパブリックコメント

  • 三和ファイナンス、業務改善に取り組む新体制設立を期待=金融担当相
     山本有二金融担当相は6日、閣議後の会見で、業務停止の行政処分を受けた消費者金融、三和ファイナンス(東京都新宿区)の経営責任について「申し上げるまでもない事態。積極的に業務改善に取り組む体制を新たに設立することを期待する」と述べ、現経営陣の引責辞任を促した。
     金融庁は4日、複数の店舗で違法な取り立てを行うなど貸金業違反があったとして、三和ファイナンスに対し業務停止を命じた。
     山本担当相は「経営陣をはじめ、全社的に法令順守の認識や取り組みが欠如し、経営管理体制や業務運営体制に重要な問題があり、誠に遺憾な事態」との認識を示した。
     金融庁は、同社に抜本的な業務運営体制の見直しを要請している。
     山本担当相は、三和ファイナンス本社で違法行為を助長する社内規定を策定していた事態を踏まえ、「法令順守をお願いするという事態ではない。ガバナンス(企業統治)というのは、経営者が正常な立場にあって組織内を統括していくということ。すべてにおいて前提が壊れている」としたうえで、「交代せずに新たな再発防止策を作るなら、自らの責任を明らかにするまで、社会に対するエクスキューズ(弁明)をしっかりしてもらわなければならない」と述べた。

  • 沖縄県 貸金22業者登録取消/県の指導強化で増 過去2番目

     2006年度に沖縄県が貸金業者に出した登録取消処分は22件で、過去二番目に多かったことが9日、県県民生活課のまとめで分かった。業務停止処分は23件に上り、前年度の7件から大幅増となった。同課は「県の指導強化が要因」としている。
     登録取り消しは5年間の新規登録ができない最も重い行政処分。06年度は前年度の34件を下回ったが、営業実態がなく経営者と連絡が取れないなど貸金業規制法の規定に該当した2件、出資法違反(高金利)1件、店舗や経営者の所在が分からないなどで19件の登録が取り消された。
     また、15―105日間の業務停止は、一店舗に一人必要な貸金業務取扱主任者の研修を受講していなかったのが17件、報告命令違反3件、出資法違反2件、契約書未交付1件だった。
     同課によると、沖縄県内だけで営業している県知事登録業者は05年度末現在、516社で全国6位だが、人口1万人比では3・79社に上り、二位の東京(2・52社)を上回り全国一多い。  さらに日掛け業者だけでみると、241社、人口1万人比1・77社で、いずれも全国最多となっている。
     ただ、貸金業規制法の強化などで、県内の登録業者数は1998年度の1081社をピークに減少傾向にあり、今後確定する2006年度末の集計結果も、05年度末より100社ほど減る見込みという。


2007.4.4(水)更新
  • クレディセゾン、金利18%に引き下げ=7月14日から既存融資にも適用
     大手クレジットカードのクレディセゾンは3月28日、カードキャッシングの貸出金利を18.0%以下に引き下げると発表した。7月14日から新規・既存融資に適用する。「グレーゾーン金利」の廃止を定めた貸金業法は、金利引下げまでに猶予期間を設けているが、「新規と既存融資を区別せず、時期を早めて対応することが顧客第一主義に沿う」と判断した。またUCキャッシング(1回払い)については、6月11日の取り扱い分から18.0%以下に引き下げる。07年3月期業績への影響はない。

  • 三洋信販、純損失801億円 過払い利息の返還増響く 3月期連結
      消費者金融大手の三洋信販(福岡市)は4月2日、2007年3月期連結決算の業績予想を下方修正した。昨年11月時点で83億円の黒字を予想した経常損益は、297億円の赤字に転落。385億円と予想していた純損失も、約2、1倍の801億円に増え、過去最大の赤字幅になる。経常赤字は4年ぶり、最終赤字は2年連続。
     赤字幅の拡大は、査定の厳格化に伴う貸倒引当金の積み増しと顧客の過払い利息の返還請求額が当初予想に比べ合計で約320億円増えたことが主因。貸金業法違反で1月に全店が12日間の業務停止命令を受け、営業収益が約50億円減ったことも響いた。
     大幅赤字を受けて、同社は、早期退職を含めた大幅な人員削減策や、3月末時点で93店ある有人店舗の無人店舗化を増やす方針で「5月の決算発表までに具体化する」としている。
     消費者金融業界は、アコム、アイフル、プロミス、武富士の大手4社も07年3月期はいずれも純損失を計上し、合計で約7000億円の赤字になる見通しだ。

  • 新生銀、赤字580億円 19年3月期連結見通し 子会社の減損処理
     新生銀行は4月3日、平成19年3月期の連結最終損益が580億円の赤字になる見込みだと発表した。従来は400億円の黒字を予想していた。貸金業への規制強化に伴い、子会社の信販大手アプラスと持ち分法適用会社の消費者金融シンキについて、資産価値の下落を業績に反映させる減損処理を行うのが要因。最終赤字に転落するのは、破綻(はたん)した旧日本長期信用銀行の受け皿として12年に新生銀がスタートして以来初めて。
     同行は連結ベースで、アプラスを買収した際に生じた「のれん代」と無形資産の減損額として計1010億円を計上したほか、単体ではアプラス、シンキの普通株投資損失引当金など計1140億円を計上した。これにより、単体の最終損益も380億円の赤字(従来予想は750億円の黒字)に転落する見通しだ。
     アプラスが過払い利息の返還請求に備えて引当金を積み増し、大幅な赤字に転落する見通しになったことから、同行は1月に連結最終利益予想を760億円から400億円に下方修正していた。

2007.3.20(火)更新
  • 貸金業規制法違反:慰謝料求め遺族が提訴 熊本地裁/熊本
     熊本市の貸金業者・かがわパーソナル(廃業)が遺族年金や児童扶養手当を担保に違法に金を貸し付け、追い詰められた借り手の女性が死亡したとして、女性の遺族3人が同社と社長らに手当などの返還と慰謝料計3554万5000円の支払いを求める訴訟を熊本地裁に起こした。
     提訴したのは、上益城郡に住む女性の母親(67)と女性の長女(18)、長男(10)。
     訴状によると女性は00年1月、児童扶養手当証書と母親の遺族年金証書、振込先口座通帳などを担保にかがわパーソナルから現金を借り入れた。以後、遺族年金や児童扶養手当は振り込まれるたびに同社などが無断で引き出していた。
     女性は借金返済や生活のためにほとんど休むことなく働き、04年8月にくも膜下出血で死亡。原告らは「かがわパーソナルは児童扶養手当を貸付の弁済に当てれば、女性は生活の維持が困難になり、破綻することは認識していた。女性が死んだのは、同社らの責任」と主張している。
     かがわパーソナルと同社社長の香川尚三被告は(69)は、借金の返済資金を引き出すために、公的年金が振り込まれる通帳などを預かったとして、貸金業規制法違反の罪で起訴され同地裁で公判中。

  • あくせす香川 ヤミ金被害者が批判「悪質貸金業者を行政は放置」 /香川
     今年1月、顧客をヤミ金にあっせんしていた貸金業者が、出資法違反(高金利)の疑いで県警に摘発された。それまでに複数の被害者が、この業者を監督する県に対し、何度も指導を要請してきた。だが、実質廃業した現在も県知事登録は残ったままで、「行政は悪質業者を野放しにしてきた」と批判の声も上がる。なぜ長期間、違法業者がはびこることになったのか、検証した。
     今回逮捕、起訴された高橋裕司被告(27)=高松市仏生山町=ら2人の起訴事実は、同市の男性ら4人に貸し付けを行った際、法定の金利制限(1日当たり0・08%)を超える利息を受け取ったというもの。
     同被告は03年12月、貸金業者「ひまわり」として県知事登録を受けた。その後「WAVE」、「e―ファイナンス」と名前を変えた。県警の調べで、知事登録を呼び水に、電話を掛けてきた顧客を自身が関与するヤミ金業者に紹介していたことが分かっている。
     被害者の1人で、高松市の男性(38)はこう証言する。昨年1月に「WAVE」に紹介されたヤミ金業者「ピープル」から、トイチ(10日で1割)の利息での取り立てを繰り返し受けたため、同年6月29日、県経営支援課に対し、既に「e―ファイナンス」に名前を変えていたこの業者を業務停止にするよう要請した。同月中旬に相談した際には、県側から「実名を出してくれないと指導しづらい」と言われていた。そこで、名前を明かし、「e―ファイナンス」とのやり取りを収めた録音テープも提出した。だが、約3カ月後に県から聞いたのは「『WAVE』の看板を『e―ファイナンス』に変えるよう指導した」ということだけだったという。「勇気を出して実名を出したのに、これでは何もしてくれなかったのも同じだ」と憤る。
     同課は「紹介行為を行わないよう口頭で指導を行ってきた」と釈明する。ただ、業者が“否認”するなどして事実確認ができず、処分はできなかったという。「『知らない』と言われるとそれ以上追及ができない。我々が違法行為を立証するのは難しい」と打ち明ける。
     摘発から2カ月近くが経過した今月、「e―ファイナンス」が看板などに掲載していたフリーダイヤルに掛けてみた。すると、電話に出た男からは「廃業した」という答え。だが、廃業していても県知事登録は今も残る。
     金融庁は「悪質な出資法違反であれば、貸金業規制法に従って逮捕段階で業務停止などの処分を行うことは可能」という見解を示した。しかし、同課は「有罪判決を事実確認ととらえ、逮捕時点では処分しない」としており、関係者からは「なぜ逮捕された悪質業者にお墨付きを与えるのか」と疑問の声も聞かれる。

  • 市税滞納 消費者金融